可児市議会 2022-06-09
令和4年第3回定例会(第3日) 本文 開催日:2022-06-09
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ウィンドウで開きます) 2022-06-09: 令和4年第3回定例会(第3日) 本文 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
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発言者一覧 選択 1 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 2 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 3 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 4 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 5 : ◯2番(
松尾和樹君) 選択 6 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 7 :
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) 選択 8 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 9 : ◯2番(
松尾和樹君) 選択 10 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 11 :
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) 選択 12 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 13 : ◯2番(
松尾和樹君) 選択 14 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 15 :
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) 選択 16 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 17 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 18 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 19 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 20 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 21 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 22 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 23 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 24 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 25 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 26 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 27 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 28 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 29 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 30 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 31 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 32 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 33 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 34 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 35 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 36 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 37 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 38 : ◯6番(渡辺仁美君) 選択 39 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 40 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 41 : ◯17番(山根一男君) 選択 42 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 43 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 44 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 45 : ◯17番(山根一男君) 選択 46 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 47 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 48 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 49 : ◯17番(山根一男君) 選択 50 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 51 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 52 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 53 : ◯17番(山根一男君) 選択 54 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 55 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 56 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 57 : ◯17番(山根一男君) 選択 58 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 59 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 60 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 61 : ◯17番(山根一男君) 選択 62 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 63 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 64 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 65 : ◯17番(山根一男君) 選択 66 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 67 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 68 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 69 : ◯17番(山根一男君) 選択 70 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 71 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 72 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 73 : ◯17番(山根一男君) 選択 74 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 75 : ◯市民部長(日比野慎治君) 選択 76 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 77 : ◯17番(山根一男君) 選択 78 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 79 : ◯市民部長(日比野慎治君) 選択 80 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 81 : ◯17番(山根一男君) 選択 82 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 83 : ◯市民部長(日比野慎治君) 選択 84 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 85 : ◯17番(山根一男君) 選択 86 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 87 : ◯総務部長(肥田光久君) 選択 88 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 89 : ◯17番(山根一男君) 選択 90 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 91 : ◯総務部長(肥田光久君) 選択 92 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 93 : ◯17番(山根一男君) 選択 94 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 95 : ◯総務部長(肥田光久君) 選択 96 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 97 : ◯17番(山根一男君) 選択 98 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 99 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 100 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 101 : ◯17番(山根一男君) 選択 102 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 103 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 104 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 105 : ◯17番(山根一男君) 選択 106 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 107 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 108 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 109 : ◯17番(山根一男君) 選択 110 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 111 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 112 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 113 : ◯17番(山根一男君) 選択 114 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 115 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 116 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 117 : ◯17番(山根一男君) 選択 118 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 119 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 120 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 121 : ◯17番(山根一男君) 選択 122 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 123 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 124 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 125 : ◯17番(山根一男君) 選択 126 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 127 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 128 : ◯19番(伊藤健二君) 選択 129 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 130 : ◯総務部長(肥田光久君) 選択 131 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 132 : ◯19番(伊藤健二君) 選択 133 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 134 : ◯総務部長(肥田光久君) 選択 135 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 136 : ◯19番(伊藤健二君) 選択 137 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 138 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 139 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 140 : ◯19番(伊藤健二君) 選択 141 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 142 :
◯建設部長(林 宏次君) 選択 143 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 144 : ◯市民部長(日比野慎治君) 選択 145 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 146 : ◯19番(伊藤健二君) 選択 147 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 148 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 149 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 150 : ◯企画部長(坪内 豊君) 選択 151 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 152 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 153 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 154 : ◯議長(
山田喜弘君) 選択 155 : ◯議長(
山田喜弘君) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 開議 午前9時00分
──────────────────────────────────────
◯議長(
山田喜弘君) おはようございます。
本日、会議を再開しましたところ、議員各位には御参集を賜りまして誠にありがとうございます。
本日もバラ議会に際し、ぎふワールド・ローズガーデンと岐阜県立国際園芸アカデミーにバラ飾りの御協力をいただいております。
なお、本日、8番議員 勝野正規君より欠席する旨の届出をいただいております。
──────────────────────────────────────
開議の宣告
2: ◯議長(
山田喜弘君) ただいまの出席議員は20名です。したがって、定足数に達しております。
これより昨日に引き続き会議を開きます。
本日の日程は、お手元に配付しましたとおり定めましたので、よろしくお願いします。
──────────────────────────────────────
会議録署名議員の指名
3: ◯議長(
山田喜弘君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、1番議員 奥村新五君、2番議員
松尾和樹君を指名します。
──────────────────────────────────────
一般質問
4: ◯議長(
山田喜弘君) 日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
なお、昨日同様に今期定例会においては、持ち時間1人60分以内に戻します。ただし、引き続き新型コロナウイルス感染症対策として、1人の質問が終了するごとに、換気・消毒、答弁者の入替えのため休憩時間を設けますので、よろしくお願いします。
2番議員 松尾和樹君。
5: ◯2番(松尾和樹君) それでは、2番議員
松尾和樹です。
通告に従いまして、子育て支援施策の開始時期について一括答弁方式で質問させていただきますので、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
まず、質問に際しまして質問の要旨を、スライドを本日は御用意いたしましたので、そちらを御覧いただきながら進行のほうさせていただきたいと思います。
それでは、本市の4つの重点方針の一つであります子育て世代の安心づくりは、「可能性あふれる児どもがそだつまち 可児」の実現を念頭に計画を推進していると思います。この「可能性あふれる児どもがそだつまち 可児」は、可児という字をもじっていると思います。これについては、私も共感するところであります。
こちらの写真ですが、議員になる前なんですけれども、私が立ち上げたNPOの法人化のタイミングで、法人設立発表会を、文化創造センター アーラの小劇場を使わせていただいて2016年に開催したときのものです。このNPOの活動の目的は、次世代人材育成です。そしてこの写真の発表会のときのサブタイトルが「可能性を広げる子育ての輪」でした。そしてこのサブタイトルに込めた意味は、地域全体が輪となり、未来を担う次世代の人材を丁寧に育成する、そんなまちづくりをしたいというものです。
この写真には、私たち大人と地元の高校生も写っております。このNPO活動では、社会に出る前の若者にキャリア教育を行っていますが、キャリア教育というのは、人生教育と言い換えられると私は思います。そのため、社会に出て生きる上で必要な、必要だけれど学校ではさほど習ってこなかったようなこと、それから社会に出る前に知っておいたほうがよいと大人になって自分たちが気づいたことを、高校生や大学生に伝えておりました。例えば資産形成の事業や人生設計をする事業であったり、田植など食について考える農業体験事業など様々な事業を行います。
一方、本市の子育て施策の基本理念ですが、「マイナス10か月からつなぐ まなぶ かかわる子育て」となっております。この子育ての開始時期は、マイナス10か月、つまり十月十日、妊娠前、妊娠期から始まっていると捉えておられると思いますが、私は、妊娠する以前が非常に重要な時期だと捉えております。これは、先ほどのNPOの活動で、社会に出る前に必要だと思われることを事前に伝えていることと同じ考え方です。簡単に説明しますと、親になる前から親になる準備を始めておいたほうが、後々慌てて子育てをしなくても済む、こんなはずじゃなかったと大変な思いやつらい思いをしたり、落とし穴のようなものに大事な市民が落ちなくても済むのではないかと考えるからです。
本市のホームページ上の表記は、市は、子育ては子供が生まれてから始まるのではなく、おなかの中に宿ったとき、マイナス10か月から既に始まっていることに重点を置き、そのときから子供と子育て家庭が地域、社会とつながり、子育ての大切さを学び、みんなで子育てに関わっていく取組を推進していきますとなっております。ですが、私は、子育て家庭が地域、社会とのつながりを持つのは、子供が生まれる前からのほうが望ましいと思います。自分が住んでいる場所の周りにどんな人がいて、何かあったときにはこの人に相談すればいい、遊べる公園のことだったり、保育園、幼稚園のことを聞けるのはこの人とか、それからどんなコミュニティーが近くにあって自分はどのコミュニティーと相性がいいとか、こういった自分の居場所づくりは得意な人とそうでない人がいたり、言うのは簡単でもなかなか実現させるのはそんなに簡単なことではないと思います。だからこそ、行政が支援していくことが、子育てしやすいまち可児、住みごこち一番・可児ではないのかと私は考えます。
こちらは、可児市
子ども・子育て支援事業計画第2期を図にしたものです。
こちらにもマイナス10か月とか、それから妊娠期からの切れ目のない包括的な支援と表記されておりますが、1点気になるのが、この中段の黄色い部分、右端に中高生子育て理解講座というものがございます。可児市
子ども・子育て支援事業計画をよく見てみますと、1.家庭の子育て力向上の取組、次世代の親支援として中高生向けの子育て理解講座を開催するとありました。そこで、令和4年度重点事業説明シートを見てみますと、事業名称が、家庭教育推進事業、そして事業概要は、前半部分には、子供の健やかな成長に大きな役割を果たす親に学び合いや仲間づくりの機会を提供し、子育てに対する自信を深め親として成長できるよう、各種講座等を開催しますとあり、これは親になってからの支援でした。そして後半に、次世代の親となる中高生に乳幼児と触れ合う機会を提供するため、子育て講座を開催しますとあります。予算額は204万5,000円のうち、一部が次世代の親支援として使われているということだと思います。
私は、この次世代の親支援としての予算規模や、それから事業の数を見ると、「可能性あふれる児どもがそだつまち 可児」の早期実現を本気で目指すとしたら、まだまだ予算も事業数も増やしたほうがよいのではないかと考えます。
本市で何らかのDVについての被害の経験がある女性の割合、2017年のデータは12.6%、またDVについての相談件数は年間208件、また令和元年7月、可児市子供の生活実態調査の実施結果では、可児市子供の貧困率は6.2%、そして子供の貧困対策に係る主な取組は、岐阜県の取組、民間団体の取組合わせて91事業も行われております。DVについては、子育て家庭だけでなく一般家庭でも起こり得ることだと思いますし、ほかにも解決しなければならない課題は数々あります。今も苦しんでみえる方もいらっしゃいます。
我々は、これらの課題を解決し、苦しんでみえる方々を救わなければならないと思います。そして、これ以上苦しむ人を増やさないように努めなければならないと思います。
ここで、本市のホームページにも記載されている社会的インパクト評価、SROI評価による、事業価値の見える化について触れさせていただきたいと思います。
これ以上苦しむ人を増やさないための社会包摂活動のような予防事業は、価値の見える化が非常に難しいです。教育と同じで効果が見えにくいからです。社会的インパクト評価とは、SROI評価ともいいまして、SROIとはSocial Return On Investmentの略称です。社会的投資収益率と言い換えることができます。社会包摂活動のような予防事業によって得られた利益を貨幣価値にあえて換算した上で、投資した資本に対する比率を表すという考え方です。つまり、事業の成果を、事業の委託料と投資した資本で割ることで算出できる。これにより効果を定量的に評価し、価値の見える化が行えるという考え方です。
1つ例を挙げますと、例えば文化創造センター アーラのホームページにも記載があります、東濃高校でのつながりをつくるコミュニケーションワークショップによる実績を紹介させていただきたいと思います。
2012年、東濃高校でのつながりをつくるコミュニケーションワークショップは、プロジェクト始動前年までの5年間で実に中途退学者数が197名、年平均40名でした。そしてプロジェクト始動3年間で9名にまでこれを激減させたというように表記がありました。文化創造センター アーラの衛紀生前館長は、中途退学者を減らして地元企業に就職する人材を増やすことは、健全な納税者と社会保険の負担者の裾野を拡大して、10年、20年後の少子化対策の成果ともなり、健全な地域経営を実現することになり、十分な政策エビデンスを持つプロジェクトと言えるとおっしゃられています。つまり、コミュニケーションワークショップに年間例えば200万円の予算をかけて、そしてこのワークショップに参加した生徒が、将来的に途中退学することなく、生活保護等を受けずに就職して納税者となれば、事業費の200万円は後々回収できて、さらに次の事業を行うだけの税収となり得るということです。これはつまり、ワークショップを受けた若者が恩恵を受けるだけでなくて、地域住民に還元されることにもつながります。
価値の見える化が難しい社会包摂活動のような予防事業ですが、社会的インパクト評価により効果を評価し、価値の見える化をすることで、貴重な財源を割り振っていただいて、地域全体の持続可能性を上げていただきたいと、このように思います。
少し前置きが長くなりましたが、質問に移らせていただきたいと思います。
親が安心・安全な子育てをするための準備期間は、妊娠前から既に始まっていると考えられます。例えば歯の治療は妊娠してからでもできますが、過度な緊張を伴ったり時間がかかったりすることもあります。歯の神経を取るような麻酔が必要な治療は、妊娠中はリスクを伴います。出産後は、赤ちゃんのお世話でなかなか歯医者へ行くこともできません。
また、妊娠中はアルコール、カフェイン等の摂取量を控えなければならないということもありますが、妊娠前から減らしていったほうが、妊婦のストレスを軽減できると思います。たばこを禁煙するときのようなことを思い出していただければよいかと思います。
また、明るい未来を一緒につくるパートナーづくりや、元気な子供を身籠もる健康な体づくりや、何かあったときに相談できるコミュニティーが身近にあることや、安心して子育てできる経済力などもいろいろ考えられます。妊娠前の備えによって、子育てに関する問題として挙げられる、例えば無計画な早期妊娠や産後鬱、DV、幼児虐待、経済的困窮などは、軽減または回避できると考えられます。
可児市
子ども・子育て支援事業計画第2期「可能性あふれる児どもが育つまち 可児」の実現に向けてでは、妊娠前の若者への支援はまだまだ充実させるだけの余地があるように感じております。母子保健法に基づく支援が、母子健康手帳の交付をスタートとして行われるということはもちろん理解できますが、「可能性あふれる児どもがそだつまち 可児」の実現を早期に目指すのであれば、妊娠前のケアにも力を入れるべきではないかと、このように考えております。
そこで1つ目の質問です。
親が安心・安全な子育てをするための準備期間は妊娠前から既に始まっているという考えに対する本市の見解をお聞かせください。
続きまして、子育てに関連する問題は、質問1の詳細で上げた無計画な早期妊娠、産後鬱、DV、幼児虐待、経済的困窮など様々考えられます。行政として、これらの問題に対する事後の対応は非常に重要であると考えられます。一方で、これらの問題が起きないように、事前に教育、啓発することも、同じく重要であると考えられます。困難が生じることを未然に防ぐための予防的関わりを行うことで、大切な市民が困難に陥り苦しまなくても済みます。また、将来生じ得る福祉事業費を減少させることもできます。
限られた予算の中で、予防事業に予算を捻出することは容易ではないかもしれませんが、東濃高校での1年生を対象にした、つながりをつくるコミュニケーションワークショップのように、社会的インパクト評価の考え方をもってすれば、効果的な事業実施の選択と集中が十分可能であると私は考えます。
そこで2つ目の質問です。
予防事業を目的とした講座の開催する数や場所を増やすという考えに対する本市の見解をお聞かせいただきたいと思います。
以上、2つの質問に対する御答弁のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
6: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
こども健康部長
伊左次敏宏君。
7:
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) それではお答えさせていただきます。
まず初めに1つ目の御質問、親が安心・安全な子育てをするための準備期間は妊娠前から既に始まっているという考えに対する本市の見解についてお答えいたします。
令和2年度から令和6年度を計画期間としました、先ほど紹介いただきました第2期可児市
子ども・子育て支援事業計画につきましては、
子ども・子育て支援法に基づく市町村
子ども・子育て支援事業計画という位置づけでございますが、そういった計画でありまして、
子ども・子育て支援法に基づきまして、その必須記載項目となっております教育・保育の量の見込みとその提供体制の確保、それから地域
子ども・子育て支援事業の量の見込みとその提供体制の確保、こういったことを記載しつつ、任意記載項目となっております計画の理念なども記載をしております。
先ほどこれも紹介いただきましたが、その計画の理念につきましては、第3章、計画の基本理念というところに記載をしております。またその中には、本市を故郷として、ふるさととして育っていく子供たち、そしてこれから生まれてくる子供たちを、家庭、地域、関係機関が手を取り合って育てていけるよう、課題を一つ一つ克服しながら支援していくという記載をしております。これは、安心・安全な子育てを全ての市民、これは行政も含め、行政各種団体も含め全ての市民で行っていくという考え方を記しており、議員の考え方も含まれているというふうに考えております。
しかし、その中でも特に妊娠期から産後1年の期間につきましては、ホルモンバランスの変化、それから急激な生活スタイルの変化、そういったことからストレスが非常にかかりやすい、メンタルヘルスの不調を来しやすい時期でありまして、訪問や産後ケアなどのサービス、これらを重点化していくということを通して、問題点を把握し、関係機関と連携しながら、切れ目のない支援を行っていくということがより重要だというふうに考えておりまして、先ほどの基本理念というようなところをお聞きしたところでございます。
次に2つ目の御質問、予防事業を目的とした講座の開催数、場所、こういったことを増やすという本市の見解についてお答えをさせていただきます。
今紹介しております可児市
子ども・子育て支援事業計画につきましては、次世代育成対策推進法第8条に基づく市町村行動計画という位置づけもございます。国の行動計画策定指針に示されている取組を現在実施しておりますので、改めて少し紹介させていただきます。
1つ目に、可児市の全ての子供が安心、安定した環境で過ごし、健やかに成長していくため、幼児期から自分の体を知る、守る気持ちを育てる、こういったことを目的とした講座「命のふれ愛教育」、こういったことを実施しております。
また、これも先ほど少し紹介いただきましたが、2つ目に、未来の親を育むため、日頃乳幼児と触れ合う機会が少ない中学生や高校生が、子供の発達・成長について学び、実際に乳児と触れ合うことで、子育てや家庭について考えるきっかけづくりを目的とした講座、これ「ドキドキ赤ちゃんふれあい体験」という名称をつけておりますけれども、こういったことに取り組んでおります。
また3つ目ですが、家庭教育学級事業の一環で学級生を対象に実施している「子育てまなび講座」、また食育の面では、食生活の基礎づくりの時期と言われる乳児期に規則正しい食生活を身につけることを目的とした幼児食育教室の実施、また各児童センター、児童館においても、毎月1回、栄養士による栄養相談を実施し、各種の相談に対応しております。
幾つか本市の取組の一部を紹介いたしましたが、岐阜県の取組では、令和3年度から、県立高校を対象に性感染症、性暴力、避妊など性に関する指導講師の派遣事業、こういったことを実施されておりまして、市内や近隣市町の高校にも派遣されております。
このように、可児市
子ども・子育て支援事業計画に基づき、現在もでき得る範囲で様々な講座等を開催しており、今後につきましても引き続き実施していくという考え方でございます。
ただ、社会情勢でありますとか、市民の皆様のニーズ、特に結婚前の世代の方々を対象としたということだと、なかなかそのニーズ、それから開催する機会の確保など、また職員の体制などいろんな問題がございますので、そういったことを必要に応じて充実させていきたいというふうに考えております。以上でございます。
〔2番議員挙手〕
8: ◯議長(
山田喜弘君) 松尾和樹君。
9: ◯2番(
松尾和樹君) 御答弁ありがとうございます。
まず本市としては、きっちりとしっかりとやっていただいているということは分かりましたので、その点は安心いたしました。
一方で、国の方針のため必須項目を入れてというようなことで、例えば
子ども・子育て支援法第61条に基づく市町村計画であったり、次世代育成支援対策推進法第8条に基づく市町村行動計画を兼ねていたりだったりということで、国の方針に沿ってというようなことだったと思います。そのため、
子ども・子育て支援新制度の15事業の実施経費は国の支援対象となるとあり、限られた予算の中で国の支援を受けながら、本市の
子ども・子育て支援をされていただいているということだと思います。
そのため、その計画にのっとって、例えばその基本理念の中にマイナス10か月からというキーワードがあるということはこういった事情からだということは理解できるのですが、ホームページや印刷物等にマイナス10か月からというキーワードがたくさん出ているということに対して、先ほどの部長の答弁では、私の次世代の親支援、親の育成というようなことも、私の考えも含まれているというような御答弁だったと思うんですが、一方で、マイナス10か月からというところにこだわって、この子育て支援の開始時期を持ってこられている、この考え方を可児市として発信をされているということには少し違和感を覚えるのですが、その辺りいま一度、御答弁お願いできませんでしょうか。
10: ◯議長(
山田喜弘君) こども健康部長。
11:
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) 先ほど申し上げましたように、本市が取り組んでおりますのは、特に重点化しなければならない妊娠期からの事業に力を入れていくと、まさにこれから子育てを始めようという世代の方、出産を控えている方、そういった方への支援に力を入れていくということを表明したところでございまして、先ほどから議員の御指摘のある、それ以前ですね、思春期を含め、それ以前からの取組につきましては、
子ども・子育て支援というよりも地域支援というようなことも含めて、今までも展開をしてきているところというふうに考えております。
例えば地区センターの活動を一つ取りましても、地域で暮らす共通の方々が、共通の方々、ちょっと表現がおかしいですが、共通の課題を持っている方々とか、共通の趣味がある方、そういった方々で仲間づくりをしていくというような活動も従前より行っておるところでございますので、子育て、大変広い範囲でございますけれども、まずは家庭でどういった、家庭の中で教わること、地域の中で教わること、それから行政から展開していくこと、いろんなことがございます。先ほどNPO法人の活動も御紹介をいただいたわけですが、まさにそういった活動も含めて全て、オール可児で支援をしていくという考え方でございますので、御理解のほうをいただきたいと思います。
〔2番議員挙手〕
12: ◯議長(
山田喜弘君) 松尾和樹君。
13: ◯2番(
松尾和樹君) ありがとうございます。
それでは2つ目の質問、予防事業を目的とした講座の開催する数や場所を増やすという考え方に対してという部分での御答弁で、未来の親を対象にした「ドキドキ赤ちゃんふれあい体験」というネーミングのものがありまして、これはやっぱり、参加する対象の方々に、興味を持って行動を促して参加してもらうためのようなネーミング、キャッチーなものなんだろうと思います。
このように参加される方、会を開催することが目的ではなくて、市民の方々に大事なことを伝えるために、より多くの方に参加してもらえるような工夫などもされている部分が見受けられますので、こういった部分に力を入れていただきながら、でき得る範囲でということもありました。それから必要に応じてというような答弁もあったと思います。
でき得る範囲で必要に応じて、予防事業等も今後充実していっていただけるということを御期待いたしまして、私の一般質問を終了とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
14: ◯議長(
山田喜弘君) こども健康部長。
15:
◯こども健康部長(
伊左次敏宏君) すみません、少し訂正を1点させていただきます。
最初の答弁で食育の面のところで、幼児と申し上げるところを乳児と表現しておりました。訂正をさせていただきます。
16: ◯議長(
山田喜弘君) 以上で、2番議員
松尾和樹君の質問を終わります。
ここで9時45分まで休憩いたします。
休憩 午前9時27分
──────────────────────────────────────
再開 午前9時45分
17: ◯議長(
山田喜弘君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
6番議員 渡辺仁美さん。
18: ◯6番(渡辺仁美君) 6番議員、立憲民主党市民の声、渡辺仁美です。
本日のバラ議会にちなんで、ものづくりのまち可児の伝統産業の一つであるガラスアート、バラのピンブローチをつけてまいりました。
一般質問を始めます。
実を言いますと、今議会において、私は、かねてより3つのコンテンツで大項目を予定しておりました。お独り住まいの高齢者、それから男性の育児休暇取得、そして12月議会に一般質問をさせていただきました中学校の制服の今後についてなど、その後についてなど予定をしていたのですが、急遽、地方交通という大きな問題を再度させていただこうと、急遽変更いたしました。それには、1つの理由と1つのきっかけがございました。
まず、この時期において、地方交通というものを自治体トップである市長にも、それから自治体マネジメントを日々行っておられる職員の方々、そして議員諸先輩、また市民の皆さん方に、地方交通、公共交通を御自分事として一度捉えていただきたい、今後10年先を見据えて今考えていただきたいと、このように考えたからであります。
7年ほど前になりますけれども、私、やはり可児市の公共交通と観光というコンテンツで一般質問をさせていただいた経緯がございます。そのときからは、本当に交通を取り巻く環境が大きくさま変わりしました。車を動かす燃料の問題ですね。化石燃料か、水素か、エレクトリック・ビークル、電気か、そういった問題が出てまいっております。それから、もういっそ自動運転かなんてことも、地方交通においてさえ全国的に騒がれているところであります。そういった環境の変化の中で、もう一度この時期に見直していただくことが肝要と心得ます。
御自分事と捉えていただくこの理由のほかに、もう一つきっかけがございました。先月、都内において、3日間にわたる自治体マネジメントを企業が提案する大きなイベントがありました。川上文浩議員がそこで3日目にプレゼンをされるというので参加を決めた次第なんですけれども、本当に参加させてもらってすごくよかったと思っています。
もう数多くのブースが出ていて、企業からの提案は各分野に、多岐にわたっていました。その中で特に目を引いたのが、説明を、時間の許す限り聞いてきたのに、例えば知育アプリがありました。子育て世代にとても人気のある知育アプリを提案しているベンチャー企業とか、それからSDGs関連はたくさんありましたし、自然農法の先進的な事例をプレゼンするブースもあったりで、本当に3日間かけて見ていきたいものを1日数時間で時間の許す限り歩いて見てきたんですけれども、その中で2つ、今回のきっかけとなった企業ブースがありました。
可児市にとって、可児市の公共交通にとっては単なるモデルにすぎませんので、これをAモデルとBモデルと今回呼ばせていただいて、2つのちょっとした提案をさせていただくんですけれども、まず1つは、あるままの地域交通の形を利用して、そしてそこにAIを導入することでユーザーにとってより使いやすい、また自治体にとってもマネジメントがしやすいといったこういう提案で、地方交通系のベンチャー企業の提案です。そこは可児市が今現在、さつきバス運行からずうっと様々な取組、そして実情に合った、そして民業の地域交通と共存する形で、様々な協議を繰り返しながら基本計画の下に進めてこられた、そういったしっかりした根幹がある自治体にとってはとても使いやすい、そういった企業の提案かなというふうにして説明を受けました。
もう一つは、Bモデルと呼びますけれども、こちらのほうは、既に岐阜県では各務原市が導入されていて、実証実験を令和4年9月30日に終わられて10月1日からは本格運行に移行するとのことです。ただ、こちらのほうは車の会社グループのそういった交通系への参入ですので、新しい車両を購入しなければならないですとか、コスト面では少し高いかなと、こんなふうに感じました。各務原市の場合、先日、そこのバス停にちょっと私お邪魔して、地元の乗られる方の声なんかが聞けたらと思って一緒に座っていたんですけれども、たまたまその方、お話ししていろいろ教えてくださった方は、方向が全く違うので南部地域の一部の地域しかそのアプリを導入した新しいスタイルのバスは動いていないから、利用ができなくて残念というふうにはおっしゃっていました。そこもやはり団地のとても不便な地域に向けて、その新しいAI導入による新交通システムを取り入れていらっしゃると伺っております。予算規模は二千数百万円で、地方創生の国からの支出金などを取り込んで導入されたと聞きました。
そんなふうに、各地域がいろんな地方交通を、これから先を見据えて取り組んでおられるところなんですけれども、先ほどのAモデルの場合で、北海道芽室町とか新潟県加茂市ですとか、あと近いところですと松本市ですね、そんなところも含めて22の自治体がそのアプリ導入の地域交通を取り入れていらっしゃるとのことでした。各務原市のほうの、もうフレームが出来上がったそういったスタイルで取り入れることが可能、またはそれを望んでいる自治体にとっては、ちょっと若干予算規模も、それから今ある公共交通をどのように編成していくかということで少しハードルが高いほうは、ここも既に20幾つ、30近くまで自治体が取り入れているということです。
本市の場合におかれましては、長年にわたって地域交通、マネジメントされてきていますので、ここでひとつ、今までの現在の利用状況などを聞かせていただこうと思います。1つ目の質問になりますが、現在の可児市公共交通、運行状況及び利用状況などをお聞かせください。お願いします。
19: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
建設部長 林宏次君。
20:
◯建設部長(林 宏次君) 可児市が実施主体の公共交通は、コミュニティバスのさつきバス、電話で予約バス、Kバスの3種類がございます。さつきバス及びKバスは路線定期運行、電話で予約バスは区域運行となっております。
運行状況としましては、さつきバス及び電話で予約バスは、緊急事態宣言等の有無に関わらず、通常どおりの運行を現在も実施しております。また、Kバスは、市の観光施設や文化施設を巡回しているため、緊急事態宣言等により公共施設が閉鎖されています期間のみ運休をいたしました。
一方、利用状況につきましては、コロナ禍における外出の自粛などが原因となり、コロナ禍以前と比較いたしますと、利用者数は大きく落ち込んでおります。コロナ感染状況はいまだ終息に至らず、今後も警戒を続けなくてはなりませんが、今年度に入り、市民の方が様々なところへ出かけていく姿が見られるようになりました。感染拡大防止を図りながら開催するイベントも増えているようですので、多くの方に御利用いただきたいと考えております。以上でございます。
〔6番議員挙手〕
21: ◯議長(
山田喜弘君) 渡辺仁美さん。
22: ◯6番(渡辺仁美君) ありがとうございます。
私も時々利用させていただきながら、全く同じようなことを感じておりました。
さつきバスの運行は平成12年からだったと思いますけれども、その頃に比べて、市としてもやはりその交通の環境って変わっていると、こんなふうにお感じになられますか。
広義の意味で結構ですが、お願いします。
23: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
24:
◯建設部長(林 宏次君) 平成の12年から始まりましたが、その当時と比べますと、まず道路網の整備も変わってきております。
例えば駅前線の開通ですとか、二野大森線の市道56号線の開通などで、道路の交通状況も大きく変わりました。利用される市民の皆様におかれましても、やはり高齢化というものもございますので、そういったものも含めますと大変変わってきたと考えております。
それにより、新しくさつきバスではなしに、その後、電話で予約バス、Kバスとかの種類を追加させていただいて、御利用に合わせた状況を実施してきたということでございます。以上です。
〔6番議員挙手〕
25: ◯議長(
山田喜弘君) 渡辺仁美さん。
26: ◯6番(渡辺仁美君) 次、お尋ねします。
可児市の基本理念、そして、壮大な計画の下に続けてきている可児市地域公共交通網形成計画、これが今年度で4年目となって令和8年までの半期を過ぎたことになりますが、こちらの当計画については、見直しなどを今後どのようにされていかれるかお聞かせください。
27: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長 林宏次君。
28:
◯建設部長(林 宏次君) 可児市地域公共交通網形成計画は、平成30年度に計画満了を迎えました可児市生活交通ネットワーク計画に代わる公共交通計画として、令和元年度に作成いたしました計画でございます。まちづくりや観光振興等との連携を通じ、持続可能な公共交通網の構築を目指しております。
この計画の区域は可児市全域となっており、計画期間は令和元年度から令和8年度までの8年間でございます。上位計画であります第2次可児市都市計画マスタープランが平成28年度から令和8年度となるため、このマスタープランで示されます将来都市像の更新を踏まえました市民等の移動ニーズの変化に的確に対応するため、終期を合わせております。
本市では、交通事業者や警察、道路管理者など、公共交通に関係いたします委員で構成する可児市地域公共交通協議会が組織されており、毎年、この計画の進捗状況を報告させていただいております。また、今年度、計画期間の半期を迎えるため、計画のとおり交通ネットワーク全体の評価及び検証を実施する予定でございます。この中で見直しの必要があると判断されれば、検討し、見直してまいります。
御質問の1とも関連いたしますが、コロナ禍により公共交通を取り巻く状況が大きく変化しており、いまだ公共交通の利用状況に影響を及ぼしております。見直しをする際には、現状や今後の見通しを精査した上で、特に高齢者をはじめとする交通弱者への支援につながるよう判断、立案してまいりたいと存じます。以上です。
〔6番議員挙手〕
29: ◯議長(
山田喜弘君) 渡辺仁美さん。
30: ◯6番(渡辺仁美君) ありがとうございます。
まさに可児市地域公共交通協議会が絶えずいろんなところを協議された上で市が決定されて、いろんなところがチェンジされてきている、議事録一つを見ましてもそれがよく分かります。ですので、長期にわたってそういったつぶさな、細かな計画変更は見てとれました。
今回、御提案申し上げたいのは、今、例えば電話で予約バスの部分が、配車室があって民間のタクシー会社、それから運行は民間のバス会社と、すごく連係プレーがとてもうまくいっていて、そこを生かす形でのAI導入はいかがなものかというこういう観点からです。
そのために一つ見直しをいかがなものかというのが一つありまして、今、実際乗ってみられると分かるんですけれども、ルートがたくさんあります、何々線、何々線と分かれていて、利用者にとってはすぐそこまで、あとちょっとなんだけれどもここで乗り継ぎ券をもらって、乗り換えなければならないという、そういった不便さはあります。例えば病院の帰りですとか、お買物をされながら荷物を持ってバスを降りてまた次のバスに乗り込むという作業は、なかなか見ていてもちょっとつらいものがあったりします。
見直しの提案の一つに、そういったルートをもう少し継ぎ継ぎだらけにされないで、もうちょっとこう輪を大きくされて、乗換えなしで行けるような形にして、それを将来的にAI活用の予約システムでつなぐとか、そういった形でやると、仮に利用者が増えてきたときにも混乱を招かないのではないかと、こんなふうに検証をしてまいりました。
さて、これは一つの提案ですけど、こういったことも含めて、協議会自体ですごくいろんな分野の方が知識を出し合って決めていかれるので、こういったことも含めて、変更の可能性はおありでしょうかということを聞かせていただきたいんですが。
31: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
32:
◯建設部長(林 宏次君) 今議員おっしゃったように、確かに乗換えをしようとする、一旦降りてまた乗らなくてはいけない、大変面倒な作業が起こります。おっしゃったように、ぶつぶつと切れる路線ではなしに一体化することも考えられますが、そういったものを実施しますと、乗っている時間が長くなってしまうという欠点もございますので、そういったものも含めまして御提案いただいたという認識をしておりますので、協議会のほうに御提案させていただきたいと考えます。以上です。
〔6番議員挙手〕
33: ◯議長(
山田喜弘君) 渡辺仁美さん。
34: ◯6番(渡辺仁美君) ありがとうございます。
そこがAIを導入するかしないかの分岐点にもなりますので、ぜひユーザーにとって、そしてマネジメントしやすく、また民業を圧迫しない形での、地方交通が活性化するという意味での大きな枠組みで今後考えていっていただけたらなと、こんなふうに思います。
AIというのは、私、自分なりに考えてみたんですけど、Artificial Sweetなんていうのが英語でいうと人工甘味料のことで、あとArtificial IntelligenceがAI、すなわち人工知能ですよね。これは人がつくったものですから人のために役立つものであるべきですし、そうなりますと、そのAIをどう自治体が取り込んで活用していくかは今後の、交通一つだけじゃなくて今後の課題かと思います。
今回は公共交通の点でAI導入を提案するわけですけれども、質問いたします。
AI導入を可児市の公共交通に取り入れていく、このようなことを検討されていかれますでしょうか。端的な質問ではありますがお願いします。
35: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長 林宏次君。
36:
◯建設部長(林 宏次君) ただいま議員から御紹介がありました他市事例にもございますように、AIを含めましたバス運行のデジタル化の導入事例は、今後も増えてくると考えられます。デジタル化につきましては、近年、多くの事業者が参入し、一言デジタル化と言っても様々な種類のものが考案されており、各社しのぎを削り、よりよいシステムの開発に力を注いでおります。
本市では、既に導入しております各自治体でのメリット、デメリットや市民ニーズに適しているシステムはどうあるべきかなど、調査している段階でございます。まずは、情報収集に努め、協議会にて情報を共有するとともに、AI導入のみならず、本市における最適な公共交通の在り方を今後も継続して研究してまいりたいと存じます。以上でございます。
〔6番議員挙手〕
37: ◯議長(
山田喜弘君) 渡辺仁美さん。
38: ◯6番(渡辺仁美君) ありがとうございます。
今回、AI導入を即座に取り入れるというお答えは、私、実際期待してはおらず、本当に検討が必要で、協議会で協議をしていただいた上で、市民の方もその中に参画しておられますし様々な御意見を反映されながら、地方交通の活性化、ひいては可児市のまちづくり、そして人が動くという観点で地方交通を捉えていただけるように期待して、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
39: ◯議長(
山田喜弘君) 以上で、6番議員 渡辺仁美さんの質問を終わります。
ここで10時25分まで休憩します。
休憩 午前10時08分
──────────────────────────────────────
再開 午前10時25分
40: ◯議長(
山田喜弘君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
17番議員 山根一男君。
41: ◯17番(山根一男君) 17番議員、立憲民主党市民の声、山根一男です。
本日は、通告に従いまして、大項目4点につきまして一般質問いたします。
まず最初の質問は、花いっぱい運動にもう一工夫をというテーマです。
本定例会はバラ議会ということで、議場も花いっぱいに飾られています。それだけで、いつもと違う華やいだ雰囲気を醸し出していますし、何かわくわくした感覚になります。それが花の持つパワーというか、オーラのようなものなのでしょうか。多分、花を見て怒り出す人はいないでしょうし、花いっぱいのまちでは、犯罪の抑止効果があると聞いたことがあります。その逆が、割れ窓理論というのが有名ですが、まちの風景が殺伐としたものであれば、いずれごみが増え、人々の心もぎすぎすとした殺伐なものになってしまう可能性があります。
花いっぱい運動は、戦後、まちが荒廃し、人々の心にも余裕が持てない中で、社会を美しく明るく住みよくする、また花を通じて人々の気持ちを豊かにとの願いを込めまして、昭和27年4月に、長野県松本市の一教師の提唱により始まったとされています。
本市におきましては、花いっぱい運動は、昭和59年に始まりました。毎年、春は5月の第2日曜日、秋は11月の第2日曜日、広く市民の方が参加して、市内清掃、花の苗を植える活動です。市内清掃を行った後に花の苗を植えて快適な都市空間をつくり出すことにより、住民間のコミュニケーション、地域への愛着心の向上や環境問題に対する意識を育むことを目的として可児市では進められてきました。今では、市民の間でもすっかり定着し、まちをより美しく花いっぱいにするという目的は、一定程度達成されていると言っていいかと思います。
ただ、ここ2年ほど、コロナの影響によりまして、計画どおり行えなかったことを差し引いても、やり方が画一してきており、もう少し工夫の余地があるように感じます。花いっぱい運動を春と秋の特定された日だけに限定してしまうことにも疑問を感じます。
といいますのは、この写真は、令和4年5月2日の若葉台集会所前の花壇ですが、この2日後に、この花は全て撤去されました。5月8日の花いっぱい運動の日に植え替えるためです。これが植え替えられました今年の夏の花です。手前の黄色い花がメランポジウム、ブルーの花はブルーサルビア、奥の赤い花はベゴニア、白い花がニチニチソウです。
もう一点、花いっぱい運動は、花苗を植えられる自治会の花壇や公共施設、保育園、小・中学校の花壇など、人が集う場所にあることは間違いないのですが、ある意味、見る人が限られているとも言えます。不特定多数の人が毎日目にする、例えば駅とか主要道路沿いとかに、何も植えられていない、ペンペン草しか生えていないような花壇があります。
例えば、これは西可児駅前のバスロータリー近くです。本当に多くの方が目にするんですけれども、今はこの状態ですけど、もう少し夏になると草ぼうぼうになります。
それから、これは市道広見土田線の高架橋付近です。非常に目立つところなんですけれども、以前は植えられていたようですけど、今はこういう状態です。
これはもう可児市役所のすぐ近くですね、市役所の前の信号のある交差点です。ここも花壇ですけれども、ずうっと花が植えられるという姿は見たことがありません。
そして、これは西可児駅前の踏切の脇ですけれども、令和3年11月頃に小さな花壇を見つけ、駅長さんに聞いて花を植えることを了承していただきました。
その後、これは令和4年4月頃です。小さな花壇ですが、やはり花があると、心が休まるのではないかと思います。
同じようにこれは現在の姿ですけれども、西可児駅ロータリーから真っすぐ出ていく道路脇です。小さな花壇が11か所ほどあります。それぞれ多様性のある花が咲いています。このオレンジ色の花はマリーゴールドですけれども、何もしなくても、昨年のこぼれ種で芽が出て花をつけました。ほかにマツバギクというピンクの花やガザニアという黄色い花は、10年以上前に植えてずうっと咲き続けています。このように整然とした花壇も美しいのですが、宿根草など毎年花咲く花が混在する多様性のある花壇もそれなりに美しく、それこそ自然ではないかと思います。
最近の脱炭素への取組、SDGsの浸透、犯罪抑止の効果も取り入れながら、より多様性を認め、特に花を愛する人たちの力も借りながら、さらに効果的な花いっぱいのまちづくりを進められないでしょうか。各地の事例なども参考にしながら、本市の花いっぱい運動につきまして、これまでに培ってきたよさを生かしながら、さらに効果的な工夫を求めていきたいと思います。
小項目の質問に移ります。一問一答でお願いします。
質問1.花いっぱい運動の趣旨をどのように捉えていますか。その目的は達成されているでしょうか。お願いいたします。
42: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
建設部長 林宏次君。
43:
◯建設部長(林 宏次君) 可児市花いっぱい運動は、可児市花いっぱい運動推進委員会が主催する市民活動でございます。市は、この推進委員会の会員としまして参加し、また事務局としてこの運動を支えております。
この運動は、花を生かしたまちづくり及び市民同士のコミュニケーションの形成を趣旨に始まっており、運動の始まりとされます松本市とは若干成り立ちが異なっております。子供から御年配の方まで幅広い年齢層の方々が参加し、自治会を中心に、地域に住む人たちが自らの手でまちを美しくしたいという思いで活動をされております。この運動により、地域のコミュニケーション形成、連帯意識が深められ、地域のことは地域で決めて実施するという意識が芽生え、地域力の向上につながっていると考えております。以上です。
〔17番議員挙手〕
44: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
45: ◯17番(山根一男君) 市民運動として始まっているというところが大事だと思います。
質問2に移ります。
現在の本市の花いっぱい運動の概要につきまして、その配付状況ですとかコストですとか、堆肥化についての取組なども含めて、御説明いただけますでしょうか。
46: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
47:
◯建設部長(林 宏次君) 花いっぱい運動の事業全体の取組につきまして、毎年春と秋に市内清掃と花苗の植付けを行っております。
関連する活動といたしましては、花壇コンクール、花の育て方講座や、ポスターコンクールを開催し、堆肥の配付、花いっぱい運動通信の発行を行っております。
ポスターコンクールでは、例年多数の応募があり、令和3年度では443点の応募作品がございました。
春の花苗配付状況につきましては、各自治会や保育園、幼稚園、小・中学校等の公共施設を中心に、合計219か所に配付しております。花苗の配付数は4万620株、配送配達費を含め契約金額は約357万円となり、1株当たり約88円となります。
また、今年春の運動に伴う市内清掃で発生したごみの分別回収費にかかった費用は約116万円となります。
そのほか、草集積場に集めました刈り草や枝条を現地で堆肥化し、翌年の春にふれあいパーク・緑の丘で市民に配布しており、利用される市民の方々に大変喜ばれております。費用は、運搬費込みで308万円となります。以上です。
〔17番議員挙手〕
48: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
49: ◯17番(山根一男君) 非常に花いっぱい運動といいましても、裾野といいますか、幅広いということがよく分かりますし、私もこの4月18日から始まりました堆肥の分配ですか、すごい山になっていて、4回ぐらいもらいに行ったんですけれども、それでもなかなかなくならないぐらいたくさんあったことを覚えています。
花苗につきましてありましたけれども、1株当たり88円ということですけれども、これはどのように、個人名はいいんですけれども、何社ぐらいに発注されていて、配送にどれぐらいかかるかといいますか、何か所ぐらいの配送が必要なのか、ちょっと教えていただけますでしょうか。
50: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
51:
◯建設部長(林 宏次君) 3年、4年前までは入札で行っておりました。ただ、その入札の中で、3者ございましたが、2者がもう大量の発注でございますので、とても追いつけないということで、入札を辞退されました。この結果、1者となりましたものですから、今現在は1者随意契約として契約をさせていただいております。
運搬につきましても、各自治会を中心にやっておりますので、何十か所というところへ配達をしていただいております。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
52: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
53: ◯17番(山根一男君) 1者というふうには聞いていたんですが、そのような事情があるということが分かりました。
ただ、やはり88円で数十か所に配付するとはいえ、市販価格とほぼ同じような価格かと思いまして、これはもう少し改善の余地がないかなとか、あるいはもう少し新たな業者を働きかけるとか、あるいは花苗が4種類に限定されているということで、はっきり言って市内どこへ行っても同じ花が花壇に植わっているという状況ですけれども、別に東と西で違ってもいいと思いますし、小学校と保育園で違ってもいいと思うんですけれども、その辺りにつきましての何かお考えといいますか、試みなどがありましたら教えていただけますか。
54: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
55:
◯建設部長(林 宏次君) 花苗の種類でございますが、まず専門業者のほうに、夏に適しているもの、冬に適しているものはどれかということで選んでいただいて、推進委員会のほうへ御提案させていただいております。また、今議員のお話にありました、例えば種類を半分半分に、東と西に分けるということになりますと、事前にその3者に聞いたことがございまして、そうやって分けてしまうと、なかなかやりづらいということもございまして、できれば4種類、5種類に一つに絞ってほしいというお話がありましたものですから、そういった経緯を踏まえまして、可児市全域同じ種類のものを購入させていただいております。以上です。
〔17番議員挙手〕
56: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
57: ◯17番(山根一男君) どういう理由でやりづらいのか分かりませんけど、その後、その2者は辞退されたということですので、これは今後の課題としまして、市民の立場からすると恐らくどこも同じ花壇、花でというよりは、いろんな形で楽しめたほうがいいかなと思います。
質問3のほうに移ります。
本市の花いっぱい運動は、自治会等が中心になって進められておりますが、課題や改善点はないでしょうか。花苗の供給や選定、今ちょっと触れてしまいましたけど、供給や選定、ほぼ同じ花でバリエーションがないということですね、参加母体の多様化などの工夫は何かないでしょうか、お願いします。
58: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
59:
◯建設部長(林 宏次君) 現在、花いっぱい運動を実施している自治会からは、特に課題や改善点をお聞きしておりませんが、お話があった場合には、花いっぱい運動推進委員会にお伝えし、検討することとなっております。
先ほど申しましたように、配付しています花苗の種類の選定につきましては、参加団体や有識者の意見を参考に、育てやすさや価格を考慮の上、推進委員会にて適時見直しを行っております。
また、御提案いただきました参加母体多様化につきましては、主催者である可児市花いっぱい運動推進委員会へお伝えさせていただきます。以上です。
〔17番議員挙手〕
60: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
61: ◯17番(山根一男君) 花苗の数ですけれども、1つの種類で1万というすごい数です。花苗の多いところは、私の聞いた中では下恵土連絡所と春里連絡所が2,680株、姫治連絡所が2,600株、帷子では団地ごとに、長坂では1,600株、若葉台が1,400株、愛岐ケ丘1,520株といった比較的多いところです。連絡所はそれぞれ自治会に、そこからさらに分けるというので、単位自治会当たりはそれほど多くはないと思います。要は非常に大きな数ですけれども、これまでに発注された数について、それが適正かどうかを確認したことはありますでしょうか。
62: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
63:
◯建設部長(林 宏次君) 過去に各地区の花壇面積を調査しておりまして、前年度に比べ増数希望の多い場合は聞き取りを行いまして、理由を確認、検討し、配付を決定しております。
御承知のように、令和2年度、令和3年度は、コロナ禍により全市統一した実施ができずに中止した自治会も相次ぎましたが、事前に注文を受けました花苗の配付は行っており、花植えを中止しました自治会では、個人配付もこのときは容認しております。
花苗配付数と花壇植栽苗数について、毎回照合は行っておりません。以上です。
〔17番議員挙手〕
64: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
65: ◯17番(山根一男君) 令和3年、令和2年は、そういう特殊事情があったということですけれども、私も確認しまして、2つの団地を確認しましたところ、発注数よりも植えてある数がやっぱり300株から450株ほど少なかったです。しっかり見たつもりですけれども、もちろん勘違いもあるかもしれませんけれども、無料というのはどうしても数の捉え方が不正確になりがちだと思います。
例えば発注数が200株を超えるような大規模な自治会に関しましては、植えた、超えた数掛ける30円とか、有料化なども検討してみることはいかがでしょうか。1つの提案として受け止めていただけませんでしょうか。御検討をお願いします。見解を。
66: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
67:
◯建設部長(林 宏次君) 花苗を有料化するということも1つの案であろうかと思いますが、花いっぱい運動の趣旨にちょっと外れているんではないかというふうに考えますが、これも最終判断するのは推進委員会でございますので、推進委員会のほうに御提案という形でさせていただきたいと存じます。以上です。
〔17番議員挙手〕
68: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
69: ◯17番(山根一男君) 確かに趣旨をもう少し検討する必要がありますけれども、38年間にわたって、非常に時代も変わってきている中で、受益者負担という考え方もあるかと思いますし、たとえ10円でももし取れば、発注数は減ってしまうかもしれませんけれども、その分をほかで運用するということも考えられなくはないと思います。
1つの提案としまして事例をちょっと御紹介しますと、西東京市では、公園等の公共用地を設けた花壇において、市民の緑化への関心を高めるとともに、花に包まれたまちづくりの実現を図ることを目的として、市民との協働で花いっぱい運動を推進していますとして、参加資格として、市民5人以上の団体で継続して花の世話をすることを条件に、花苗や用品、用具、資材の支給を行っていると。
新潟県糸魚川市では、市内のNPO、自治会、事業者、その他3名以上の団体が、多くの人々が鑑賞できる市内の公共施設や観光地、商店街、来訪者の人目に接する場所などに花を植える場合に、花苗や球根、プランター、肥料、看板などを現物支給するとしています。
岩手県花巻市では、花苗配付事業として、個人または団体事業者として、花壇等を実践者に登録すると、花苗の支給や、20万円を上限にして花壇の新設や修繕、土の補充などの経費を支給するとしています。
東京都調布市では、花を植える2人以上で構成される市内の地域グループに対して、3.3平米から35平米以内では6,000円、35平米以上、105平米以下では1万円を補助するとしています。
このように、自主的に花を植える会みたいなものを、やはり自分の家はすごくきれいにする人はたくさんいるんですけれども、公共の土地に対して、その費用も一部見ていただきながら花を植える、それがショールームのような形で自分の工夫を凝らした花を植えるという、その楽しみや生きがいに変わると私は思うんですけれども、そのようなサークル的なものを増やしていく、今までの自治会だけではなくて、NPO的なところを募るというような方策をちょっと私は提案したいと思うんですけれども、その可能性につきましてはいかがでしょうか。
70: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
71:
◯建設部長(林 宏次君) 今、議員おっしゃいましたように、例えばアダプト制度のような形であるかと思いますが、これに似た制度が本市にも労働サポーターというものがございます。その労働サポーターに類似しているのではないかと考えますが、今回の花いっぱい運動とはちょっと異なるかなとは思いますが、先ほど申しましたように、こういう提言がありますがということで、推進委員会のほうに提言させていただきたいと存じます。以上です。
〔17番議員挙手〕
72: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
73: ◯17番(山根一男君) そうですね。当然推進委員会が決定することですので御提案いただきたいと思いますし、労働サポーターは私も関係していますけれども、非常によい制度だと思いますので、市民の自発的な意欲を借りながら市をより美しくするという方法かと思いますので、ぜひ御検討のほどお願いします。
では、第2番目の質問に移ります。
サーマルリサイクルについてです。
昨日も、冨田議員や野呂議員から、本年4月から施行されましたプラスチック資源循環促進法についての言及がありましたが、このサーマルリサイクルというのもプラスチック系ごみの処理に関係する言葉です。
サーマルというのは、英語で熱という意味で、端的に言えば廃棄物の熱回収、もしくはエネルギー回収という位置づけです。廃棄物の中でも、プラスチック系のごみは焼却時の発熱量が石油と同程度に高く、非常に効率がよいわけです。一般社団法人プラスチック循環利用協会が収集した2005年から2019年のデータによりますと、日本はプラスチックのリサイクル率を2019年時点で85%としていますが、そのうちの実に60%はこのサーマルリサイクルが占めています。
サーマルリサイクルの利点としましては、完全に分別できない廃棄物を有効活用できる。新たな化石燃料を使わないため、CO2排出量を抑えられる。ケミカルリサイクル、これは廃棄物を化学合成により他の物資に変え、その物資を原料として新たな製品をつくるリサイクル方法ですが、これに比べますと、少ない設備投資金額で行われるというメリットがあります。
本市におきましては、ペットボトルや食品トレー、発泡スチロール等は資源として回収されています。実際にはスーパーの店頭などで回収されているケースが多いと思います。市民はその分別のためにかなり労力を強いられています。
一方で、ささゆりクリーンパークのごみ処理能力が高く、ごみの焼却による発電により、年間6,000万円もの売電収入に加え、同施設の電力消費を全て廃棄物焼却による発電で賄っていることを金額に換算すると2億円となります。合わせて年間2億6,000万もの発電収入を得ているということです。
プラスチック系ごみの中でも、汚れたトレーやサラダ油などを使用されたボトルなどは、無理にリサイクルするよりは、焼却したほうが効率がよいとも言えます。ただ、令和4年4月より施行されましたプラスチック資源循環促進法との絡みで、その工法や回収方法にも注意が必要だと考えます。実際、この熱回収をリサイクルとしているのは日本独自の考え方で、昨日、環境省にも問い合わせてみましたけれども、現在は環境省としてはサーマルリサイクルという言葉を使わず、サーマルリカバリーとしているということです。プラスチック資源循環戦略の中では、まずはリデュースやリサイクルの推進で、そもそもプラスチック系ごみを出さないということが前提で、それが難しい場合には、熱回収によるエネルギー利用を図るとされています。今後、サーマルリサイクルの考え方をどのように市民に説明していくのでしょうか。
では、小項目の質問に移ります。一問一答でお願いいたします。
質問1.本市におけるペットボトルや、食品トレー、発泡スチロール等の再生はどのように行われているのでしょうか。
74: ◯議長(
山田喜弘君) 市民部長 日比野慎治君。
75: ◯市民部長(日比野慎治君) ペットボトルは、令和4年4月から「ボトルtoボトル」リサイクル事業を開始しており、サントリーグループが指定するリサイクル業者により、全てペットボトルにリサイクルされております。
トレー、発泡スチロールは、リサイクル資源収集運搬業務の受託業者が有するリサイクルルートにより、繊維や食品トレー、シートなどにリサイクルされています。以上です。
〔17番議員挙手〕
76: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
77: ◯17番(山根一男君) それでは、質問2に移ります。
プラスチック系ごみは、ささゆりクリーンパークでの燃焼において有害物質の排出等、問題になることはないでしょうか。
78: ◯議長(
山田喜弘君) 市民部長 日比野慎治君。
79: ◯市民部長(日比野慎治君) この御質問については、可茂衛生施設利用組合が所管していますので、組合に確認した内容についてお答えいたします。
ささゆりクリーンパークにおけるごみの焼却については、焼却ガス自動測定器により、塩化水素、ばいじん、窒素酸化物、硫黄酸化物について、24時間監視されています。
設定数値は、大気汚染防止法の規制値より厳しくされていますが、令和3年度の測定結果は、いずれの項目についても設定数値を大きく下回っており、プラスチック系ごみが含まれていることによる問題は発生していないとのことです。
なお、プラスチック系ごみの多少に関わらず、燃焼ガスは無害化処理をした後に大気に放出されるため、有害物質が排出されることはないとのことでした。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
80: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
81: ◯17番(山根一男君) 失礼しました。ありがとうございます。
お答えいただきまして、私も確認しましたけれども、そういったことはないみたいです。
3番目です。
プラスチック資源循環促進法の施行を受け、市民に対するプラスチック系ごみの出し方についての広報など、変更点はありますでしょうか。また、その際、サーマルリサイクルの考え方について、加味されることは考えておられますでしょうか。
82: ◯議長(
山田喜弘君) 市民部長 日比野慎治君。
83: ◯市民部長(日比野慎治君) 昨日、冨田議員の御質問でもお答えしたとおり、現在、プラスチックの分別収集の方向性について検討を進めており、現時点では、ごみの出し方について変更はございません。
なお、サーマルリサイクルの考え方につきましては、この検討を行う中で整理してまいります。以上です。
〔17番議員挙手〕
84: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
85: ◯17番(山根一男君) ぜひ検討していっていただきたいと思うんですけれども、私としては、どうしてもリサイクル、リサイクルということ、大事なんですけれども、それによる労力との絡みで、非常に努力して一生懸命やる方もいらっしゃるんですけれども、そのことと熱処理との関連で、少なくとも罪の意識は持たないで、まずはやれることをやっていくという方向でお願いしたいと思います。
大項目3番目の質問に移ります。
防災士の地域組織化促進をというテーマです。
防災士とは、特定非営利活動法人日本防災士機構が、教本の発行や研修、講座、試験を実施し合格者を認証登録するという、民間団体が認証する検定試験の一つです。近年、防災意識の高まりの中で、自治体などでも注目されており、つい最近、先日も、災害時に、中核的な医療拠点となる大学病院を抱える藤田医科大学が、1年生から3年生までの全学生約1,800人全員に資格を取らせると発表され、注目されております。資格取得者は、東日本大震災後に大幅に増えて、これまでに23万人以上が取得しているとのことです。
本市におきましても、平成24年から、防災士試験取得に際して市の支援が始まり、現在までに、本市におきましては348名の防災士が存在するとのことです。そのうち192名が市の補助金を利用して資格を取得したとのことです。令和4年も11月から12月にかけまして、養成講座及び試験があり、4月1日から29日が申込期間となっています。定員は50名ということですので、今年もさらに防災士が増えていくことになります。
防災士の多くは、自治会の役員など比較的防災に関心の高い方が主になっています。ただし、自治会での役を離れてしまうと、せっかく取得した防災士の資格は、ほとんど出番がなくなってしまうのが現状です。
防災に関する知見や知識が非常に高い方が多く、地域にとっては、防災士同士が集まって組織をつくり、地域防災に役立っているケースがあります。可児市全体としましては、可児防災士の会がありますし、私は帷子防災士の会のメンバーでもあります。このほか、愛岐ケ丘防災士会というのが17名、ほかに桜ケ丘ですとか久々利にも防災士の会が存在するようです。
令和4年度可児市予算における地域防災力向上事業1,243万6,000円のうち、防災リーダー養成講座開催委託料が94万1,000円、さらに講座受講を終えた人の防災士の資格試験の費用など、1人当たり1万1,000円を自治会として市が負担することになります。せっかく市の予算まで使って、増やし続けてきた防災士です。各地域に一定程度、そういった方が存在するのであれば、何らかのインセンティブにより、集い合い、組織をつくって活動することができれば、自治会等の負担軽減にもつながります。このまま防災士を増やし、何もしないというのは、宝の持ち腐れではないかと私は思います。何らかの形で、防災士の自主性を高めて、各地域で組織的な活動ができるような手助けが必要だと感じます。
では、小項目の質問に移ります。一括答弁方式でお願いいたします。
質問1.防災士は、現在どのような活動をしていますか。防災士を生み出すための取組や費用についてはどうでしょうか。
質問2.地域によって、防災士が自主的に集まり組織をつくって地域に貢献している事例があります。市は、そのような取組をどれぐらい把握していますでしょうか。
質問3.地域によって、防災士が組織化され活動することによって、自治会の負担を下げることにもつながると思います。例えば防災ベストの費用など、組織化するための予算の一部を市が肩代わりすることによって、防災士の負担を下げ、自主的な防災士の会を増やしていくというようなことは可能でしょうか。
以上3点お願いします。
86: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
総務部長 肥田光久君。
87: ◯総務部長(肥田光久君) それでは、1つ目の質問、防災士の現在の活躍状況、防災士を生み出すための取組と費用について、お答えをいたします。
防災士の方々は、防災士としての専門的な知見、技能を生かして、地域や職場などで、それぞれの状況に応じて、各自ができる範囲で、自発的に防災訓練や防災講座などの防災意識啓発活動に取り組まれるなど、そういった活躍をされていると認識をしております。
防災士を生み出す取組といたしましては、議員もおっしゃいましたけれども、平成24年度から可児市防災リーダー養成講座を開始し、コロナ禍で中止した令和3年度を除き、現在まで9回開催をしております。
費用につきましては、この養成講座の開催業務委託料として、令和元年度、令和2年度ともに81万4,000円を支出しております。また、自主防災組織や自治会等から推薦を受けて受講される場合には、講座受講料を可児市地域防災力向上事業補助金により支援をしております。令和元年度は、防災士登録者52名のうち45名、令和2年度は、防災士登録者39名のうち28名の方が自治会等の推薦を受けられており、受講料支援の補助金を令和元年度は50万1,000円、令和2年度は30万8,000円支出をしております。
次に、2つ目の質問、防災士が自主的に集まり組織をつくって地域に貢献している取組を把握しているかについてお答えをいたします。
令和3年第3回定例会で、山根議員からの一般質問でも答弁をさせていただきましたが、防災士の方々が自主的に組織された団体として、可児市防災の会や帷子地区防災リーダー会などがございます。自治連合会や自治会が主催される防災訓練への参加、防災講座での講師やイベントでの防災意識啓発など、地域と連携した活動を積極的に展開をしていただいております。このほかにも、幾つかの団体が自主的に活動されていると聞いておりますが、団体の活動内容等、詳細については把握をしておりません。
次に、3つ目の質問、防災士が組織化するための予算を市が肩代わりすることによって、防災士の負担を下げ、自主的な防災士の会を増やしていけないかについてお答えをいたします。
山根議員の言われます肩代わりとは、市の債務などを代わって引き受けることであり、公金の支出等について制限した憲法第89条違反をはじめ公金支出の原則に抵触することから、市が肩代わりすることは、そもそも不可能であるというふうに考えております。おっしゃる肩代わりの意図するところが、補助金交付などの支援、助成ということでお答えをさせていただきます。
日頃から市内の各地域において、防災活動に取り組んでおられる団体や防災士の皆様には、地域防災力向上に貢献をしていただいておりますことを感謝申し上げます。防災士の方が自発的に自治会等々、連携、協力して活動していただくことは、地域防災力の向上につながる心強いものであると考えておりますが、組織化は任意であり、各自が無理のない、できる範囲で活動をしていただければと考えております。
防災士に求められる役割は、ふだんから自治会や自主防災組織等の活動に積極的に加わり、近隣とのつながりを大事にし、顔と顔が見える関係をつくり上げることで、共助による地域防災力の向上に取り組んでいただくことだと認識をしております。地域防災の中心的役割を担う自治会等への防災士の関わり方については、各地域に合った仕組みを御検討いただくことが大切であると考えております。
なお、組織化されました防災士の団体が、自治会等と協働、連携して実施をされる防災活動に対しては、可児市地域防災力向上事業補助金により支援をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
88: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
89: ◯17番(山根一男君) 失礼しました。肩代わりという言葉はあんまり適切じゃなかったと思います。今の御理解で結構でございます。
もちろん自発的な活動でございます。要するに、防災士の会というか、防災士は有志の集まりの方だと思いますので、その人たちが集まってつくる会は、NPOに近い有志の会だと思います。また、それが自治会とは少し異なる部分もあると思います。地域によって、その関係性は自由でいいと思うんですけど、やはり何らかのきっかけをつくることによりまして、そういう方を誘発するという、インセンティブという言葉がいいのか分かりませんけれども、きっかけをつくることが大事だと思います。それは行政の役割だと私は思っています。もちろん強制的に何かしてくれということではないんですけれども、例えば防災士の会は、今後、防災士向けの研修などを計画しているというふうにお聞きしましたけれども、例えばそういった場合に、348名の防災士の方の名前とか、住所とか、そういった方に連絡を取ることは可能でしょうか。その辺の見解をお願いします。
90: ◯議長(
山田喜弘君) 総務部長。
91: ◯総務部長(肥田光久君) 例えば任意のそういった団体の方々が、可児市内の全防災士の方を対象にスキルアップのための研修をしたいということで、連絡を取りたいということであれば、防災士の方にも確認を取りまして、了解を得た上で、そういったことをお伝えしたいというふうに考えております。
〔17番議員挙手〕
92: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
93: ◯17番(山根一男君) 今のに近いですけど、例えば地域にどれぐらい、どういう方が防災士であるか、それが分かれば、いろんなことも頼みやすいと思いますし、地域の方のリーダーシップも取りやすい、先ほど自治会との関係と言いましたけど、やはり現役の自治会の役員を離れてしまいますと、そこでまた自治会のほうに顔出してやるというのは非常に難しい部分もあるかと思いますので、何らかの形で防災士という、ある意味、民間の資格とはいえ、公的な資格を取った人、それがどういう方がいらっしゃるかというのを、どこかで公表するなり分かるような仕組みというのはできないものでしょうか。見解をお願いします。
94: ◯議長(
山田喜弘君) 総務部長。
95: ◯総務部長(肥田光久君) 全員の方を全市的に公表するという考えは現在のところ持っておりません。以上です。
〔17番議員挙手〕
96: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
97: ◯17番(山根一男君) これまで2,000万円以上の税金を投入して防災士の方が生まれていると、また別に自発的に受けた方がやっぱり百何十名いらっしゃると。非常にモチベーションが高い方もいらっしゃるということですので、ぜひ今、限られたところにしか防災士の会は存在しませんですけれども、やはり何らかの連絡が取り合えるようになれば、もう少し、それが増えるんではないかと思います。
災害がいつ起こるか分からない中で、非常に貴重な人たち、人材だと思いますので、そういった方々の活用をぜひ後押ししていただきたいなと思います。
次の質問に移ります。最後の質問です。
市道の街路樹保護の責任はというテーマです。
まずスライドを、この写真を見ていただきたいんですけれども、令和4年1月頃に、市内緑ケ丘に生えておりましたトウカエデの街路樹、数えると197本ですけれども、根元から全て切り倒されていました。そこまでの経緯は、自治会の中でいろいろあったようですけれども、結果的に、戸数にして1,000世帯にも及ぶ緑ケ丘に、街路樹は一本もない状態となっています。団地内にある街路樹とはいえ、それは市道にある街路樹であります。市民全体の財産であると考えます。1自治会の判断で伐採していいものなのでしょうか。
また、その経緯をある程度把握しておりながら、何ら対処してこなかった市の責任はどう考えますでしょうか。仮に、緑ケ丘の住民から、意に反して街路樹がなくなってしまったが、元に戻してほしいと言われたら、どのように対応するのでしょうか。
今後、団地内の街路樹を含めて市道の街路樹を伐採する場合は、どのような基準で、どのように住民に告知しながら取り組んでいくのか、ガイドラインを示していただきたいと思います。この件は、1年ぐらい前にも一応お願いした意見です。
一問一答でお願いします。
質問1.緑ケ丘の市道の街路樹伐採につきましては、自治会主導で行われたようですが、その経緯をどのように把握しておりますか。
また、それに関して、市費は、税金ですね、幾ら使われているでしょうか。
98: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
建設部長 林宏次君。
99:
◯建設部長(林 宏次君) 初めに緑ケ丘のトウカエデの伐採につきまして、自治会主導で伐採は進められたとの御指摘ですが、最終的に伐採することを決定し、実施しましたのは、市であり、自治会の判断で伐採したわけではございませんので、よろしくお願いいたします。
現在、市が管理します街路樹は約6,000本ございます。年間約3,000万円で業務委託をし、維持管理を実施しております。業務内容は主に剪定でございますが、老朽化などにより、一部伐採も行っております。
しかしながら、毎年全ての街路樹を対象に行うことは困難であり、市民の皆様から要望に対し、十分な対応ができていないのが現状でございます。
このような中、令和3年3月に緑ケ丘自治会から、街路樹沿線の住民から落ち葉等の対策について自治会へ要望があり、自治会費で剪定することについて、市への相談がございました。
市の回答としましては、自治会の総意であれば、剪定していただくことは可能であるとお伝えさせていただきました。
その剪定方法につきましては、自治会でアンケート調査を実施し、地面から約1.5メートルで剪定することで決定され、自治会長名で住民へ周知された後、令和3年4月に実施されました。
実施後、市は地面から約1.5メートルで、枝葉のない幹のみの状態を確認いたしました。今後の維持管理も含め造園組合に相談しましたところ、景観上好ましくないだけではなく、幹の低い位置から細い枝が生え、通行に支障を来すようになり、最終的には枯れてしまう可能性が高いため、伐採することが望ましいという助言をいただきました。
市は、管理者として根本から伐採することを自治会長に説明いたしました。このような結果になったことを、自治会長名で住民に周知をしていただき、令和4年1月に約40万円で伐採いたしました。
その後、現在に至るまでは、苦情等の意見はいただいておりません。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
100: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
101: ◯17番(山根一男君) 結果的に、前提条件ですね。地上から1.5あるいは2メートルぐらいで切るということは、アンケートの結果として決定されたみたいですけれども、その過程に、市は参加されていたんでしょうか。造園業協会からのアドバイスを受けたということですけれども、結果的に、その最初に、それを剪定といっていいのかどうかということですね、1.5メートルで切るということを。造園業協会の方にも御意見をお伺いしましたけど、専門家ならそういう切り方はしないということなんですけれども、そういう選択肢を掲げて、剪定する、超強剪定という形になるかもしれませんということを決定したと。そういう過程に、市は介在していなかったんでしょうか。その辺の経緯についてお願いします。
102: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
103:
◯建設部長(林 宏次君) 自治会からは剪定という表現を頂戴しまして、本市におきましても、剪定ということであるが、今議員がおっしゃったように、強剪定ということで、樹形を残しつつ、強く幹を、枝の幹を剪定するというふうに解釈しておりました。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
104: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
105: ◯17番(山根一男君) そのアンケートを見せてもらったんですけど、やはり3つの選択肢があって、しかも、そのアンケートを取ったのは沿線の130件ほどです。
「1.5から2メートルで剪定する」という案に賛成した方が56人、それから「根本から伐採」という方が48人、でも、「現状のまま残してほしい」という方がたしか28人ということですので、意見が分かれていたんですけれども、一番多い1.5で切るという話になったかと思います。その時点では市は知らなかったということになるかと思います。
結果的に、令和4年1月の時点では、根元から伐採という方向に、剪定が伐採というふうに切替えられたわけですけれども、その過程の中で、何か連絡の不行き届きとか、その点のことはなかったでしょうか。お願いします。
106: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
107:
◯建設部長(林 宏次君) 今の御質問に関しては、ちょっと質問3に関連すると思いますので、その御答弁をさせていただきたいと思いますが、枝葉のない幹のみとなってしまったことにつきましてましても、市は全く想定外というふうに考えております。
自治会の厚意で切っていただいたにもかかわらず、その自治会がこういうふうに1.5メートルのところで切りますよということを、確認を怠ったことは市の反省点だというふうに考えております。以上です。
〔17番議員挙手〕
108: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
109: ◯17番(山根一男君) 失礼しました。ちょっと問いが前後したかもしれません。
問い2のほうに移ります。
そもそも自治会に市道の街路樹を伐採する権限はあるのでしょうか。もし不適切な対応があるとしたら、今後どのようにそれを抑止できますでしょうか。お願いします。
110: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長 林宏次君。
111:
◯建設部長(林 宏次君) 自治会に、街路樹を伐採する権利はございません。
しかし、先ほど御説明いたしましたとおり、市で毎年全ての街路樹の維持管理をすることは、現状では困難でございます。御協力いただける自治会につきましては、その都度協議させていただき、対応していただいております。
御指摘のとおり、街路樹は市の財産であります。その剪定方法につきましては、自治会の皆様、専門家の方々と事前に十分な協議を行い、書面にて作業方法を確認するなど、適正に指導する必要があるというふうに考えております。以上です。
〔17番議員挙手〕
112: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
113: ◯17番(山根一男君) ぜひそうお願いしたいですし、質問3で、先ほど一部答えていただいた部分もありますけれども、結果的に市道の街路樹が197本も皆伐されましたが、このことに対する市の責任をどう考えますでしょうか。
再発を防止する手だては何かありますでしょうか。
114: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長 林宏次君。
115:
◯建設部長(林 宏次君) 先ほどの答弁と重複しますが、御指摘のとおり、街路樹は市の財産ですので、枝葉のない幹のみの状態になってしまったことにつきましては、市も想定外でありました。自治会の厚意によるものとはいえ、剪定方法の確認を怠ったということは反省すべき点だと考えます。
現存します市内の街路樹は、植樹後数十年を経過しました巨木、老木が多いため、剪定のみでは安全で良好な道路環境を維持することが難しい状況になってきました。今後の街路樹の管理方法としましては、災害時の緊急車両への影響、また周辺環境、自治会要望等を踏まえ、路線ごとに樹種を選定し、更新していくことも考慮しました街路樹の維持管理ガイドラインにより適切な維持管理に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。
〔17番議員挙手〕
116: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
117: ◯17番(山根一男君) その街路樹の維持管理ガイドラインというのは、書式としてあるんでしょうか。
118: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
119:
◯建設部長(林 宏次君) はい。一昨年からずうっと案を練っておりまして、今年の春、正式に決定いたしました。以上です。
〔17番議員挙手〕
120: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
121: ◯17番(山根一男君) 以前に、広見土田線でケヤキが切られたときに、そういうものをつくってくださいと私もお願いしたんですけれども、それが今できたというのを今知りました。
ここにあるのは、埼玉県の街路樹マネジメント方針ということです。30ページから成りますし、このようなものはネット上、いろいろと出ています。その中に、合意形成の必要性というところがありまして、ちょっと読み上げます。
本方針により、街路樹の整備や再配置においては、地域住民等の理解を得られることが重要で、特に周辺に与える影響が大きいと想定される取組では、地域住民や沿道土地利用者、道路利用者に対し、街路樹が果たす役割と併せて、成長等に伴う課題や維持管理上の負担等もよく説明し、取組の必要性を十分理解してもらいながら進めていく必要があると。合意形成の在り方についても書かれております。今当市でつくられた方針は、何ページぐらいで、どのようなボリュームのものだか教えていただけますか。
122: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長。
123:
◯建設部長(林 宏次君) 本市のガイドラインは、少々お待ちください。地図を含めますと十二、三ページでございます。
〔17番議員挙手〕
124: ◯議長(
山田喜弘君) 山根一男君。
125: ◯17番(山根一男君) ぜひまた確認させていただきたいと思いますけれども、ぜひこのような形で、知らないうちに街路樹がある日なくなってしまうということがないように、管理のほうを徹底してお願いしたいと思います。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
126: ◯議長(
山田喜弘君) 以上で、17番議員 山根一男君の質問を終わります。
ここで13時まで休憩します。
休憩 午前11時24分
──────────────────────────────────────
再開 午後1時00分
127: ◯議長(
山田喜弘君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
なお、20番議員 冨田牧子さんより早退の届出が提出されました。
ただいまの出席議員は19名です。
一般質問を続けます。
19番議員 伊藤健二君。
128: ◯19番(伊藤健二君) 19番、日本共産党可児市議団、伊藤健二でございます。
本日は、2項目質問をいたします。
大項目1項目、もう一歩踏み込んで交通安全対策をと題しまして、私の住んでおります土田地区の特定の町内会、自治会内の交通問題について取り上げたいと思います。
なぜもう一歩踏み込んで協議、交渉し、お互いの安全確保対策を要請したいと書いたかと申しますと、実は一昨年に栄町自治会の要望としまして地域からの交通要望を伝えました。土田地域の主要道路におきまして、可児川駅前を北に進んでいく大型貨物車の方向規制、通行規制をお願いしたわけであります。しかし、警察からの回答、市を経由しまして戻ってまいりましたが、大型車両の通行注意を呼びかける看板を設置しようということで、規制までには至らないということが先般3月末の正式回答で明らかになりました。
これは市道9号線といいまして、ちょうど可児市土田地域の線路沿いにそぐった栄町町内の信号のない変則四差路のことであります。9号線というのは土田の背骨とも言える南北に延びる主要道路でありますが、周辺は白い外側線や路側帯、あるいは横断歩道などがちょこちょこありまして、横断歩道については3か所、可児川の駅前に2つ、そしてKYB南工場の正門口に1つ、そしてまた近接しております幼稚園の表門付近に1つございます。合計3か所にありますが、どこにも信号等はありません。当該交差点には歩道がないのが難点です。信号もないこの交差点を右折して東に向かっていこうと、線路のほうに沿っていこうとする大型貨物と、逆に逆方向から西に向かって進入しようとする大型車両、この変則交差点で、西に向かった大型貨物が今度は南に向かって左折をしていくという、大変交通の一時的な難所となる場所であります。
あまりにも、最近は見受けられなくなりましたが、大型車両が向こうとこっちでにらみ合っている格好になりますので、その後ろに続いている普通乗用車や、その前後、脇を通り抜けていく中学生、あるいは高校生の可児高へ向かう高校生、その他いろいろな通学、通行人が、特に朝の7時半から8時半あるいは9時頃までの間は、ひしめき合うという事態になります。
ですから、この時間帯だけでも大型車両の、それも片方を止めておけば、大変な事態は避けられるだろうということでお願いを検討するように要請してきたわけですが、結果としては、そこは何ともならなかったということであります。
簡単に言うと、危険からの、朝の通学、通勤、そして児童、登校をしようとする土田小学校に向かう児童の登校列を守るために、時間帯を定めて通行、右折、そして自主規制をしていただくなど、様々なソフト面からの取組を今後も検討し、大型車を要因とする通行車両の大渋滞と歩行者の飛び出しやいらいらを減らす対策を取ってもらうということが大事ではないかと考えています。大型車を迂回させるまでの暫定対策を煮詰めてほしいというふうに思いますが、いかがでしょうかという話であります。
暫定対策と申しましたのは、もともとこの地区は、今の状況はよくないということは分かっておりまして、そのために県道バイパスを平成15年まで造っていこうということで、今の農協より先にある県道バイパスの予定コースを早く、都市計画道路の改善をして道を通してもらうと、大型車両をそっちへ回してもらうように、これまでも検討してきたところですが、それができていないという現状の中で暫定的にどうするか、この点について御答弁いただきたいと思います。お願いします。
129: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
総務部長 肥田光久君。
130: ◯総務部長(肥田光久君) それでは、お答えをさせていただきます。
伊藤議員から御質問をいただきまして、当該交差点周辺の交通状況等につきまして3点ほど確認をさせていただきました。
1つ目が、交通量の確認でございます。
去る5月27日金曜日、同30日月曜日、31日火曜日の3日間、午前7時25分から8時の時間帯で、当該交差点における大型貨物車両及び通勤・通学者の通行状況について、現地で確認をいたしました。
調査した時間帯においては、市道9号線を南から進行し、当該交差点を右折し、市道113号線を東へ進行する大型貨物車両は、3日間で1台ございました。
市道113号線を東から進行してきて、当該交差点を左折し、市道9号線を南へ進んでいく大型貨物車両は3日間で3台ございました。
また、大型貨物車両が擦れ違うために停車したり、大型貨物車両を原因とする渋滞は確認をされませんでした。
当該交差点周辺における児童の通学につきましては、一部の分団を除き、7時40分頃には終わります。数台の自転車通学者や通勤者につきましても7時50分頃には終わっているという状況でございました。
次に2点目ですが、交通事故の発生状況でございます。
当該交差点から市道113号線を東へ進行し、最初の丁字交差点までの区間における過去5年間の交通事故の発生状況を確認いたしましたところ、合計14件の物損事故が発生をしておりました。そのうち大型貨物車両が関わったものは2件でございました。このほか、人身事故が2件ありましたけれども、いずれもバイクと歩行者によるものでございました。
3点目が、運送事業所等の車両運行状況です。
近隣の運送事業所等に当該交差点における車両の運行について確認をいたしました。1つの事業所は、市道9号線を北から進み、当該交差点を左折し、東へ進行することは禁止をされております。他の2つの事業所においては、市道9号線を原則通行禁止とし、やむを得ない場合のみ、南から進み、右折し、東へ進行しているということでございました。
こうした現状から、可児警察署からは、注意喚起看板の設置で対応していただき、その上でなお交通規制の必要性が認められ、かつ沿線に所在する会社の合意及び地域住民の総意の合意が得られるのであれば、交通規制を検討するとの回答をいただいております。
市といたしましては、可児地区交通安全協会と連携をいたしまして、当該交差点付近にドライバーですとか通勤通学者への注意喚起看板等の設置を進めていきたいと考えておりますので、地元の自治会などでも地域住民の皆さんで御検討いただければというふうに思います。以上でございます。
〔19番議員挙手〕
131: ◯議長(
山田喜弘君) 伊藤健二君。
132: ◯19番(伊藤健二君) ありがとうございました。
よくぞ交通量調査を含めてやっていただきまして、感謝いたします。かなうことならば、もうちょっと長い期間の間やっていただくと、防災安全課長も大変かとは思いますが、また機会を見て、ぜひやっていただきたい。
というのは、今出ました113号線ですね、線路沿いから、パルプの工場の正門からこっちへ、西に向かってくる113号線ですが、それと市道9号線のまさに交差点は大変変則で、左へ曲がるときは曲がりやすい。でも、視界が悪いので、反射鏡、カーブミラーは2つついていますが、特に夜間暗がり始まったときの交通安全確認はほとんどできません。
そこの看板自体も、ミラーは普通なら割れるんでしょうけど、あれは金属で造ってあるせいで破損しませんね、へこんで。そうすると、ミラーがゆがんで、ミラーとしてはもう役に立たない状態になっていますので、そういう環境状況も含めると、いかにそんな高いところについているミラーがへこむほどアルミ板の大きなトラックがやっぱり接近して曲がっているということのあれは証明です。
そういう意味からいうと、あそこは引き続き、注意をもって臨んでいただきたいということです。
この問題については、事業者にも理解と協力、そしてどうやって共存・共栄していくかという問題について一致点が出てこないといけない、これはもうそのとおりです。これは、地域あっての事業所であろうし、事業所があってまた我々もそこでの生活が成り立っていますけど、工業専用地域を電車も取り囲んで、市道は囲んでいますので、そういう道路条件としては悪いわけですけれども、もともとの道路幅が狭いままで、今日、戦後の約五、六十年来てしまっておるという状況で、その周りにいっぱい駐車場や、工場従業員の駐車場、その他住民の駐車場も張りついていますので、あんまり新しく道路を広げるというのはできませんし、また家が連担していることもあってできないという状況の中で、さあどうしていくかという問題ですが。
今すぐできるのは、工場の側に時間帯自粛をしてもらっていくということしかないと思うけど、その点については最終的にはどんなふうにお考えになっているか、お確かめいただけましたか。
133: ◯議長(
山田喜弘君) 総務部長。
134: ◯総務部長(肥田光久君) 今回答弁を考えるに当たりまして、3つの事業所に確認をさせていただいたんですけれども、自主的に規制をしていると、特に地元からの申入れもないんですけど、我々のほうで考えて行っておるということで、それなりに配慮をされた形での自主的な規制をされているということで。
それからさらに、交通事故の発生状況、それから、すみません、短い期間で恐縮なんですけど、現場の交通量を確認した状況を鑑みますと、現状、さらにこれ以上踏み込んだ対応を求めるとか、そういったことまではちょっとまだできないのかなというふうに考えております。
〔19番議員挙手〕
135: ◯議長(
山田喜弘君) 伊藤健二君。
136: ◯19番(伊藤健二君) ありがとうございました。
では、第2問のほうへ移ります。
そういう地域を含んで、土田地内の産業道路化できない、いわゆる産業道路としての役割を十分担ってもらって大型貨物等を安全にすいすいと運んでいくということにはなかなかならない、規模・構造・道路環境の現在の可児市の市道をどうしていくのかと書いてはみましたが、今後の問題を聞きたいということで聞くわけでありますが、御存じのように、可児市の中で工業専用地域といって、その周りに住宅地が張りついている工業専用地域というのは、そんなにあるわけでないといいますか、ここには油圧機械メーカー、それから紙パルプの工場等があります。それから、産業廃棄物事業者等も絡んであります。ぐるりと取り囲んでいるのが可児市の市道であります。それに、工場群の北側を名鉄鉄路が通り抜けて、随所に大小の踏切がある現状であります。
昭和36年に愛知用水の工事が始まって、それまで土のひたひたと歩ける、のどかな街の道路が、ダンプカーがたくさん通りまして、すっかりと荒れ果てて、簡易舗装の道路に変わりました。そして、その後に市道の周りには住宅が建ち並ぶ中で市道が舗装されてきたという状況で、道幅はさほどそのときと変わっていません。側溝が整備されたり、用水路が整備されて蓋がついたりしてきましたが、結果として、先ほど1問のところで紹介したように、歩道だとか、そういう安全路側帯のようなものは十分幅を持っておりません。
この地域にあるのは、無人なんだけれども鉄道の駅があり、それから横断歩道が4か所あって、それから通勤駐車場が多数あります。その間を民家が連担をし、さらに施設的にいうと、幼稚園があったり、郵便局があったり、農協、金融機関があったり、病院や医院などが建ち並んでいます。それから、道路があり、街路灯や、そうしたものも整備されてきました。
ないのは、先ほど来強調しているように、歩道、そして歩行者用のガードレール、あるいは交通信号、そして括弧つきの駅前商店街、過去にあったんですが、駅前の商店街がどんどんとなくなってくる中で、駅前商店街がなくなって、形をなさなくなってきたという状況です。
こうして、旧駅前通り、市道の幅は、この60年間はほぼ変わらない。たまたま昭和34年の春先に私がここに住み出して、そのときに記憶している道幅と現状があまり変わらないので、ほぼ変わらないという実感に基づいた話であります。
さて、市道50号線につなぐ都市計画道路がありますが、遅々としてこの都市計画道路関係は進んでいないようです。
市の建設部は、この区間は傷めば直してくださるわけですけれども、市道の地下を利用し、都市ガスの中圧管や公共下水道管、あるいは工業用の上下水道などが通っており、また消火栓、その他が埋設されておりまして、この市道、駅前通りの辺り一帯は年中掘り返しが繰り返されてきました。そうしたこともあって、砂地の地層の傷は年々深くなっていると言わざるを得ません。都市計画が遅れと書きましたが、その分だけ、いわゆる農地や雑種地として周りにあったのが、住宅が連担をし、都市の開発が進んできた中で、後追いで道路が延びてきたという格好です。
そしてもう一つは、この地域が昭和17年のカヤバ工業の、これは当時軍需工場だったので、そこに鉄道が直接乗り込んで生産活動が行われていたということで、その周りに家が連担を始めてきたという流れの中で、工場の周りに道路がくっついているんですけれども、道路がきちんと真正面から大量の荷物を運び込めるようにはしていなかった。
逆に言うと、鉄道で物資を出し入れするという体裁の中で、道路整備については体系的に整備されていないということです。あるいは、パルプ工場の正門前に造った幅広い道路は途中で止まったまま、60年間そこから先へは動いてないという状態になっています。
今では、工業専用地域に物資や資材、製品、そして人員を運ぶ通行車両は大型化して、住居地域を通る可児市の市道は物流の要となっている現状です。
土田地区には、県道が4本通っているわけであります。1つの地域に、さほど広くない地域に県道が4本通る、自慢していいのか悲しむべきなのかよう分かりませんが、県道というのは、もともとは地域と地域の間を結ぶ物流、主要道路のはずであります。しかし、いろんな事情で、名目県道は4本ありますが、それがうまく交通の流れを制御するというふうにはなっておりません。
いわゆる産業道路、道幅も広くて、大きな荷物を出し入れできる、そうした産業道路は、あまりぱっとしておりませんで、道路幅と厚みを造って大型の車両に対しても対応できる、そうした大型化できない、規模・構造・道路環境の今が市道であるというわけであります。地域産業と住民と企業従業員が共存できる道筋を考えるべきだということであります。
過去から、都市計画道路で県道のバイパスを造るという案と、それから可児川沿いに、7・15水害のときに水に沈んだ部分でありますが、市道50号線と上手につないで南からの入り口、玄関口としていく、そうした構想まで都市計画上できているわけですが、その作業が進んでいないがゆえに、物流についても大変、駅前の道路のみが唯一大型車両の進入出入り口になっているという現状であります。西側区間の大型貨物車両の抜本対策を検討すべきだと思いますが、どうお考えでしょうか。
岐阜県と可児市の都市計画道路が達成され、大型車の迂回路線が取られるならば、この間提起したこうした問題については、交通安全政策の抜本的な改善につながっていくと思いますけれども、可児市としての見解をお聞きしたいということであります。お願いします。
137: ◯議長(
山田喜弘君) 建設部長 林宏次君。
138:
◯建設部長(林 宏次君) 土田地内の工業専用地域を往来します大型車両は、市道9号線など周辺の道路を利用されております。議員御指摘の市道9号線の歩道整備のためには、道路の拡幅が必要になりますが、沿道には建物が建ち並び、改良が困難な状況となっております。このため、道路が傷んだときは、修繕等により対応しているのが現状でございます。
当工業専用地域西側におきましては、一般県道菅刈今渡線のバイパスとしまして、土田東山地内から国道41号を結ぶ都市計画道路広見土田線の道路整備の計画がございます。この計画を早期事業化することが必要だと考え、年1回開催されます可茂土木事務所との行政懇談会などを通じ、岐阜県への要望を毎年行っております。
昨年度の行政懇談会では、市と県で分担した整備を検討すべきこともあり、早期着手は困難であるとの回答をいただいております。
しかしながら、本市としましても、この計画を事業化することで、当地域の交通形態が大きく変化し、周辺の既存道路への負荷が減少するとともに、安全対策にもつながると想定しております。
また、同時に、広見土田線に接続する都市計画道路沢渡土田線を一体的に整備することにより、当地区の交通処理能力はさらに向上し、大きな効果を得ると期待できます。
今後も、岐阜県に対し、これらの道路整備の実現に向け、事業化の要望を引き続き行ってまいります。以上です。
〔19番議員挙手〕
139: ◯議長(
山田喜弘君) 伊藤健二君。
140: ◯19番(伊藤健二君) ありがとうございました。
そのとおりですね。可茂土木事務所にしっかり要請をしてください。そして、広見土田線関連、それから沢渡土田線、本当にそこが開いてくれば根本的な解決に向かって事態を動かしていくことができるし、大きい部分がそこできちっと新しい方向性で安全に迂回ができるようになれば、一般乗用車、普通乗用車、そして子供たちの通学等の自転車などについても余裕を持って、車道を規制しなかったら歩道の部分、自転車道の部分を整備していくこともまた可能になってくると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それでは、第2問のほうに移ります。
第2問は、住民の不安を積み増すリニア建設と題しまして、はっきり言って、この問題、2013年時点からずうっとほぼ毎年取り上げ、論及をしてきました。もうじき9年になり、さらに10年目を迎えようという時期でありますが、2015年、2014年12月からリニア中央新幹線建設工事なるものがスタートをして、2027年には開業という話でしたが、今どこを取ってもリニア中央新幹線は開業できるのかという疑問の声さえ上がっているというのが現実ではないでしょうか。
とりわけトンネル発生土の問題、残土の問題、その掘り出したトンネル残土、掘削土の中から汚染重金属が大量に出てこざるを得ないような問題が明らかとなってきています。
今日は、そのことについて論点を絞りながら質問したいと、一括方式で答弁をお願いしたいと思います。
論点を2つ用意しました。
1つは、建設工事に伴う事故、そして環境汚染を予防するためにということで、岐阜県知事がJR事業者に求めておる対策とその効果について、市としてはどのように理解をし、期待をし、一緒になって点検をしていくのかということについてであります。
もう一点は、掘削残土置場から環境汚染が次々に明るみに出ました。この問題についてお尋ねをしたいということです。特に、しっかり点検をして、汚染残土が出てきた場合については、隔離をして、安全対策、対処していくからという説明で始まった工事のはずですが、事業者がやる点検については問題が発見されなかったのに、行政が行った点検では問題が次々と明らかになるという事態に際しまして、本当にこの安全対策って大丈夫なのという声が住民の間から当然出てきます。こうした問題について、新たな到達点に立って改めて確かめていきたいということであります。
では、詳細について入ります。
半年前の12月定例会で、リニア新幹線建設に伴う安全対策については、私は繰り返し質問をしてきました。担当部長は、JR東海からの説明を受けて、このような形で対応していくので、しっかりと見定めていきたいという対応をしてくださいましたが、2021年10月に東京外環道、いわゆる東京外環自動車道、外環道の大深度工事、いわゆるシールド工法を使った大深度工事において、地表面の宅地の陥没が起きたりしました。なぜこれを問題にするかといえば、シールド工法というのは、主にリニアトンネル工事の先行例であったわけであります。
また、現時点では、リニアトンネルの品川からこちらへ、東海へ向かってくる工事も進行が大変遅れておって、何が原因なのかよう分かりませんが、トンネル工事そのものも遅れが出ているという状況があるようです。
被害住民は工事中止の仮処分を法律上申請して、東京地裁は一部区間、南側の工事を差し止める仮処分を決定しました。これは2022年2月28日の東京地裁判決であります。
地表の陥没事例は、中津川市でのリニア建設工事本坑工事だけではありません。例えば北海道新幹線で羊蹄トンネル(比羅夫)工区では、掘削停止位置の直上地表面で5メートル幅の陥没を確認しました。雪の原っぱの中に突然黒っぽい黒土の穴ぼこが出てきたわけであります。そこは倶知安町の河川用地で、地下約21メートル下に新幹線のトンネル坑道と掘ってきたところであります。そこに岩塊があると説明をしておりました。鉄道運輸機構の報道です。4月の話。
貯水池の川の底が抜けて用水が下流域に流出する例もあります。これは明治用水の話ですが、それはともかくとして、トンネル工事では人工的に穴をくりぬいていくわけですから、静岡県の大井川の水量が減る問題は、水源をめちゃくちゃにするから解決ができないと今も議論が堂々巡りをしている状態にあります。住民、農民や土地改良区の農民の皆さんなどはルート変更等を求め、JR東海は補償で対応するとしておりますが、議論は堂々巡りとなっています。その悪影響は計り知れないと言うべきで、一度失われた水はなかなか回復できるものではありません。
改めて、リニア建設計画に反対をする7つの理由を私なりにまとめてみました。リニア新幹線は7つの理由で建設不可能だよということを最近本に書いたジャーナリストもおります。岩波ブックレットにございます。7つ、ちょっと簡単に早口で紹介したいと思います。
1つは、電磁波をまき散らし、エネルギーを浪費する時代遅れの乗り物となっている。これが1点目です。
2つ目は、無数にある水源、地下水系を破壊し、切断し、悪影響が計り知れないという点です。
3つ目は、山間部工事で続発する崩落事故、既に4度発生しておりますが、人命尊重の姿勢はあるのかと、企業姿勢としてどうなんだということが問題になります。
リニアと外環道工事は同じシールド工法、大深度地下法を適用できるということで進めてきています。住宅地を崩壊させる危険が潜む亜炭鉱の廃坑跡などが点在するこの東海の地域、とりわけ可児市でもそうでありますが、こうした地域の亜炭鉱廃坑の点在などを見越して大トンネル掘削の事前調査は十分に行われてきたのかどうなのか。いわゆる事前調査がずさんではないかという指摘が各方面から上がっています。
5つ目は、豪雨のたびに土砂崩れが心配され、熱海の盛土事故後には、安易な盛土は許されないということになりました。昨日の議論で、5月20日に宅地造成等規制法の一部改正が成立しましたので、文書では改正案になってますが、成立をしました。条例で罰則の実効性を上げるなどのことが明示されておりますけれども、県知事はいずれにしても、この地域に盛土をする場合について、ここは危険だということならば、地域を指定して対処しなくてはなりません。リニア工事は、全て山間部の排出残土の処分先、これは5割が未定という事態になっています。
岐阜県の場合は、御存じのように、中津川の車両基地の地下に約30メートルほど盛土をして、積み上げて、そこの地下に残土を埋めていくという話があります。もう一つは、御嵩町に、汚染残土を含めて、要対策土を含めて、御嵩町の町有林に処分地として埋めていくということが議論の在り方として出されております。
6つ目のお話は、保障されない乗客の安全確保の問題、事故の際は乗客同士で助け合って脱出してくださいねと、こういう説明となっています。これではかないません。
7番目は、コロナ禍が襲うJR東海の財政危機の問題も最近指摘されています。数千億円の黒字から2,000億円の赤字へ転落をしたということが明らかになっています。既に政府は3兆円の財政投融資が行われており、政府からの投融資が頼みの綱なのかと、本当に無謀な計画じゃないのかなということを強く思います。
以上、主に7点について述べましたが、リニア建設はやめるべきだと私が主張する根拠であります。
その上で、改めて可児市に見解をお伺いしたいと思います。
JR東海の執行役員は、2021年10月14日の車両基地を造成する工事の起工式典で、工事の安全を口にしました。工事は安全に進めるのが大事であると。それだけではなく、様々な地域の皆さんと連携してやりたいと、このようなことも言ったと岐阜新聞が報道しております。
トンネルの崩落事故、落盤事故も続き、死傷者も出た。この問題では、岐阜県知事が、再発を防止し、安全対策をしっかりやってもらわなければ困るということで、問題にしています。
そこで質問、第1点目ですが、建設工事事故を予防するために、岐阜県知事がJR事業者に求めた対策とその効果について、概括の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
続きまして、第2点目のほうに移ります。
残土と環境汚染、汚濁の防止についてであります。
その1つ目として、春日井市にありますリニアトンネル工事の現場、西尾工区から搬出をされましたトンネルの掘削残土が、その後、多治見市の残土処分場に運ばれました。愛知県の土を岐阜県の多治見市の残土処分場に、一応安全なものだからと、汚染の基準には到達していないから大丈夫だよといって運んできたけれども、岐阜県が年に2回の調査、定期調査で現場を調査したところ、ヒ素やフッ素の環境基準値は基準値超えが判明したということであります。
大森工区の斜坑の掘削残土、大体500メーターから今1,000メーターぐらいを掘っているようでありますが、そこの残土を一時的に置いてある大森の残土置場、ため池上流にあるんですが、そこに井戸がありまして、その井戸から、井戸水の成分を調査したところ、水銀を検出したと。これは3月25日、既に報道済みであります。
この水銀が出てきたので、可児市はこの後どうするんですかということでお聞きをしましたら、市は市で近くの河川、水域の水の汚染がないか調査をしていきますということで、先般やられて、その結果としては、問題は検出されなかったというふうに聞いております。
県のほうは、いろんなことを言っていますけれども、水域の調査については、年に2回の定例検査から、水については毎月検査をするように6倍に頻度を高めると、年に2回じゃなくて年に12回、毎月1回定例で検査をしていくという方向にしてはどうなんだということが今出されているようであります。
そんな中、可児市もこの井戸水の水分検査を先般やられたというふうに聞いていますが、結果はどうだったんでしょうか、併せて教えてください。
この後、NEXCO中日本、高速道路事業団の中日本から、東海環状道の道路工事に伴う有害土壌の検出が報告されました、5月20日。ここでは、県の環境課発表で、セレンと鉛が出ております。
去年の7月に続いて、久々利第一トンネル工事、久々利第一トンネルというのは、十七、八年前に酸性水問題を起こした久々利の滝ケ洞の排出残土の問題であります。
この美濃帯土壌、土壌を酸性化して、土壌に含まれる重金属等が溶け出して、大変厄介な代物であります。この美濃帯土壌は、可児市では本当に、この間まだ解決できずに、一定のお金も費やしながら経過を追っているという状況ではないでしょうか。この地域近くをリニア工事が通過をする予定であります。これは必ず何かが掘り起こされて出てくると心配であります。可児市民と可児市が被害者になるのは認め難いものであります。
自然由来であっても、大量の掘削残土は、掘り出した直後から何回も移動させ、運搬を繰り返し、また圧縮、加圧をしたり行います。そして、掘るときには熱が発生しますので、それを冷却させるために水を使ってやると。大森工区でいけば、大森川の水も必要量くみ上げて冷却のために使うということは、これまでも説明をしてきました。
つまり、運搬、加圧や圧縮、そして加水、水を加え、また混ぜたりして混合を繰り返して、もうここまで手を入れれば立派な産業生成物となっておるんじゃないでしょうか。にもかかわらず、自然由来だからということで、掘り出して積んでおく分については、それは土壌汚染対策法の対象にならないというのが現在の法の建前となっています。その中に有害残土があり、それが水に溶け出して流れて川を汚染する、そんなことがあってはなりません。可児市は常に最終的には被害者の立場に置かれてしまう。
ですから、国や県に対し、はっきりと物を言い、しっかりとした対処をしてもらうように迫らなくてはなりません。本来なら、国が責任を持って安全対策を図るために、有害残土は法の対象とすべきものであります。
さて、日本共産党は、この問題について、参議院で武田良介議員がリニア工事で排出された要対策土、いわゆる有害残土については土壌汚染対策法の対象とすべきだと求めて質問を行いました。今年の4月6日の参議院決算委員会でのやり取りであります。
国、環境省の見解は、自然由来の汚染残土には直接は法が適用されないとして、汚染の対策処理が事業者任せとなるということを言いました。そして、遮水シートではせいぜい15年程度しかもたない、恒久性はないのだよということを指摘されながらも、またこういうシートを作る事業者の説明でも永久性はないよということを説明したにもかかわらず、遮水シートで覆っているから大丈夫でしょうと言っております。山の上流部で漏れ出したときには、農業用水や飲料水にも不安が出る問題であります。
国は、リニア工事の要対策土については、土壌汚染対策法、土対法に準じて扱うよう指導をしていると言って逃げましたけれども、準じて扱うように指導はしたけれども様々な事情があって十分はできませんでしたと、努力義務にすぎませんという話で逃げられたときには、結局被害は地域住民や基礎自治体に振りかぶってくるんではないでしょうか。私はそういう構造は本当にまずいなと思います。
本来ならば、この永久処分地の問題、今、中津川市と御嵩町でフォーラムまで開かれて議論の対象になって様々な議論となっておりますが、このビニールシートで覆われれば大丈夫という考え方自体が、紫外線にさらされたビニールは一定年数で破損します。それから、縫い目で接合してある部分から破れて水が入り込めば、大量の汚染が広がっていくということも考えられるわけであります。
それでは、JR東海は、電極をセットして、水が染み込んでいるかいないか、そうしたことについて対策を取るのかといえば、全く科学的・技術的な問題については言及をしません。結局、何となく土壌を山のように積み上げて、ビニールをかぶせてシートでやっているから、最後は土で粘土でかぶせちゃうから大丈夫だよという説明を繰り返したにすぎないわけであります。
こうした問題、本当にいつまでもこのままで、事業者任せでいいでしょうかということが今問われていると思います。
そこで質問をいたします。
JR東海の要対策土壌の判定の手法と基準は今も変わらないと考えておりますので、質問の2、県内で掘削残土置場からの土壌環境汚染が相次いだわけでありますが、原因究明はできたでしょうか。また、市としての今後の汚染対策、土壌の対策、水域に対する対策、河川やため池の保全の対策の考え方について、どのように考えておられるかお示しいただきたいと思います。お願いします。
141: ◯議長(
山田喜弘君) 執行部の答弁を求めます。
建設部長 林宏次君。
142:
◯建設部長(林 宏次君) 初めに、質問1の岐阜県知事がJR東海に求めた対策について御説明いたします。
中津川市の瀬戸トンネル事故後の令和3年12月22日、JR東海は岐阜県知事に対し、検証結果及び再発防止策を記した中央新幹線瀬戸トンネル新設工事における肌落ちによる災害に関する報告書を提出いたしました。
岐阜県は、この報告の内容について、環境保全措置及び工事の安全対策の観点から検証を行い、岐阜県環境影響評価審査会からの意見書、岐阜県リニア中央新幹線建設工事安全対策専門家会議からの検証結果報告書、そして沿線市町からの意見も踏まえ、2月25日、中央新幹線瀬戸トンネル新設工事事故に関する知事意見書をJR東海に提出いたしました。
JR東海は、発破後、立入禁止の切り羽に作業員が入ったことが事故の原因であるとし、発破後の安全管理の見直しを改善策としておりましたが、知事意見書では、環境保全措置が計画どおりに実施されておらず、JR東海がそれを把握していなかった点が問題であるといたしました。
対策としましては、JR東海が工事に積極的に関与をすることを求めるとともに、環境保全措置や安全対策に対しても十分対応を講じるよう意見を出し、岐阜県による対応策の確認及びJR東海による沿線地域への説明完了までは工事を再開しないこと、並びに事故のフォローアップを求めました。
その後、JR東海が、知事意見書の内容に係る対応策を検討し、4月7日、中央新幹線瀬戸トンネル新設工事事故に関する知事意見書への回答を岐阜県知事に提出いたしました。これは、知事意見書で出た意見について、それぞれ応じていくという内容の回答でございました。
この環境保全計画の更新案について、県環境影響評価審査会と安全対策専門家会議がそれぞれ協議をし、いずれも妥当と判断されました。
4月15日、岐阜県ではJR東海に対し、知事意見書への回答の確認結果通知をしております。その中で、環境保全措置面について、地域住民に対し、十分周知できるよう分かりやすい説明に努めること、瀬戸工区で実施する地質調査については、他工区の工事においても有用と考えられることから各工区で情報共有すること、安全対策面においては、トンネル工事には施工段階で得られる最新の情報に基づき臨機応変の判断が求められるため、現場の指定下請会社の情報を速やかに共有すること、トンネル掘削の技術は特殊であるため、監督員の能力向上に努めることを徹底事項としております。
なお、本市の大森工区についても環境保全計画を更新しております。更新内容としましては、施工中に生じた新たな課題及び計画変更については、速やかに元請会社から報告を受け、対策について協議するとともに、慎重に施工を行うこと。そして、施工計画書どおりの施工がなされているかどうかをJR東海が確認し、掘削1サイクルごとに元請会社が現地または写真で確認していくことの2点を追記したものになります。
続きまして、対策の効果について御説明いたします。
岐阜県の見解では、工事の施工方法そのものには否定的な意見はなく、問題ないものと認識されています。問題となりましたのが、計画どおりに施工されなかった点であり、計画どおりの工事が行われれば、事故を防ぐ効果があると考えます。そのため、岐阜県はJR東海及び元請会社に対し、現場の施工状況の確認の徹底を求めております。
なお、知事意見書の回答書がJR東海から岐阜県知事に宛て提出されました4月7日の同日に、岐阜県から沿線市町に意見照会がございました。これに対し、4月13日、本市の見解としまして、リニア中央新幹線建設工事についての安全管理の徹底を図り、事故防止に努めていただきたい。また、地域住民の方々に対し、積極的な情報提供を行い、事故等に対する不安を取り除くようお願いしたいと回答をしております。以上でございます。
143: ◯議長(
山田喜弘君) 市民部長 日比野慎治君。
144: ◯市民部長(日比野慎治君) 小項目2つ目の質問のうち、まず土壌環境汚染の原因究明はできたかについてお答えいたします。
リニア中央新幹線建設工事に伴う健全土を受け入れている大森地内の事業所の地下水において、総水銀が最大0.0014ミリグラムパーリットル検出されたことを受けて、岐阜県が行った調査によれば、周辺に水銀を使用している事業所はなく、搬入された掘削土からも総水銀は検出されませんでした。そのため、現在においても地下水から総水銀が検出された原因の究明には至っておりません。
また、岐阜県が地下水の専門家へ意見聴取したところ、この地域には重金属が溶出しやすい地層が存在するため、自然由来であってもおかしくないとのことであり、国内各地における国の調査においても自然由来による検出と考えられる事例があるようでございます。
次に、市としての今後の汚染対策の考え方についてお答えいたします。
JR東海に確認したところ、12月議会で答弁した要対策土の判定方法や基準は変わっていないとのことでございました。
議員が紹介されたリニア中央新幹線建設工事の春日井市西尾工区での事例は、岐阜県からJR東海に対して再発防止策を講じるよう文書で要請されており、今後どのような対策が取られるのか注視してまいります。
また、岐阜県が意見聴取した専門家からは、今後の状況を把握していくため、引き続きモニタリング調査が必要であるとの助言があったと聞いております。これを踏まえ、市は岐阜県と連携して、掘削土や河川、地下水などの監視を継続してまいります。
なお、近隣住民からの御要望を受け、長洞ため池の水質を4月15日に調査したところ、総水銀は未検出でございました。
また、事業所内の地下水を5月19日に改めて調査したところ、総水銀が0.0012ミリグラムパーリットル検出されましたが、毒性の強いアルキル水銀は今回も未検出でございました。
なお、通常の調査で、近隣住民の不安が拭い去れない場合には、県とも協議しながら、必要な追加調査の実施を検討してまいります。以上でございます。
〔19番議員挙手〕
145: ◯議長(
山田喜弘君) 伊藤健二君。
146: ◯19番(伊藤健二君) ありがとうございました。
結局、その問題の井戸を2回目も、今度は市が測ってくださったんだけど、0.0014ミリグラムパーリットルから0.0012ミリグラムパーリットル、若干、数%下がったわけですが、やっぱり基準値を超えて、基準値は今私この手に持っていますが、0.0005ミリグラムパーリットル、総水銀となっていますので、少し超えているわけですね、一、二倍。この基準を超えちゃいけない水銀が超えた状態でこの井戸水を使い続けるっていいんですかって問題にも当然なるわけで、対策を取らなきゃならんわけであります。
ほかにも土壌の問題でありますが、今日はもう時間が、私が時間配分を誤っておったので時間がなくなりました。
今、中津川市民や御嵩町の一般住民が問題にして、御嵩町のフォーラムで話題になるのは、ここに用意しましたけれども、対策土の安全な管理は、社内に設置する学識経験者による委員会で今後審議します。今後審議しますと、これはJRの文章なんですけど、結局何か問題があれば今後社内の関係委員で審議しますとか、公的専門研究機関等による盛土構造の安全解析を実施していきますとかいう形で、これから一生懸命やりますので見ておってちょうだいというレベルなんですね。
しかし、どうやって土壌を調べているかというと、1日1回、法律上の規制はありませんので自主的に、対策土の安全な管理のために、自発的にJR東海が1日1回自主的に調べているんですという今の姿勢です。
でも、住民の側が求めているのは、ダンプに積んで地下から持ってきて、よいしょと積み増しをする、そのダンプ1台ごとに最低1か所調べる。1日にダンプが何十台、残土の山を作るかということであれば、ダンプカー1台ごとにやっていけば、必ずその中から、特に地層的に問題の多い地層は把握できるはずです。
しかし、そういうことをやるという姿勢にはJR東海がなっていないということから、本当に住民の安全を守るためには、しっかりとした法的論拠を持って、まだ法律上はあくまでJR東海の自発性に任せるという形になっていますが、少なくとも国交大臣が土対法の内容に準じて扱うよう指導をしているというわけでありますから、国策として公共交通をやっていこうとしていますので、そうした点にも言及をしながら、しっかりとした安全管理対策、環境保全計画を打ち立てていくように求めていっていただきたいと思います。
何せ被害を受けるのは可児市、可児市民の側でありますが、それをやらせる権限は県、知事にあるという点になります。決して岐阜県知事が権限がないわけじゃなくて、要は市民の立場、県民の立場に立って、しっかりとした仕事をしていただくように重ねて要請をして、私の一般質問は終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
147: ◯議長(
山田喜弘君) 以上で、19番議員 伊藤健二君の質問を終わります。
以上で、通告による質問は全て終了しました。
これをもって一般質問を終了します。
ここで14時15分まで休憩します。
休憩 午後1時58分
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再開 午後2時15分
148: ◯議長(
山田喜弘君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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議案第50号について(提案説明・質疑・委員会付託)
149: ◯議長(
山田喜弘君) 日程第3、議案第50号 令和4年度可児市一般会計補正予算(第3号)についてを議題とします。
提出議案の説明を求めます。
企画部長 坪内豊君。
150: ◯企画部長(坪内 豊君) 議案第50号 令和4年度可児市一般会計補正予算(第3号)につきまして御説明いたします。
資料番号9、議案書の1ページをお願いします。
内容につきましては、資料番号10.令和4年度可児市補正予算書で御説明いたします。
それでは、補正予算書の1ページをお願いします。
既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ6億8,900万円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ309億9,400万円とするものです。
今補正は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用しました原油価格・物価高騰に対する生活者や事業者への支援事業、これを中心に編成しております。
3ページを御覧ください。
初めに、歳出です。
民生費は9,330万円の増額です。
社会福祉費8,910万円の増額は、原油価格・物価高騰の中、その影響を受けやすい高齢者への生活支援といたしまして、75歳以上の方へ商品券を配付するための事業費、これを追加するものでございます。
1つ飛びまして、衛生費、保健衛生費2,300万円の増額は、県が行います地域脱炭素移行・再エネ推進事業によりまして、個人が太陽光発電設備を設置した際に交付する補助金、これを追加するものでございます。
商工費5億5,900万円の増額は、本年1月から3月までの期間でのまん延防止等重点措置に伴う営業時間の短縮要請、これに応じました飲食店等に対しまして県が支給する協力金の5%、これを負担するものでございます。それと併せてプレミアム付商品券を発行し、物価高騰による市民生活の負担を緩和するとともに、さきの高齢者への商品券配付と併せまして市内の協力店店舗で使用することによりまして、市内中小事業者を支援し、地域経済の活性化につなげるものでございます。商工費は以上です。
戻っていただきまして、民生費、児童福祉費の420万円、それから教育費、幼稚園費の70万円、保健体育費1,300万円の増額につきましては、食材価格高騰の影響による給食費の保護者負担の増加を抑えるため、市立の保育園、幼稚園、小・中学校の給食材料費の増加分を公費負担するものでございます。
2ページの歳入を御覧ください。2ページをお願いします。
国庫支出金、国庫補助金2億8,663万7,000円の増額は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の追加でございます。
県支出金、県補助金2,300万円の増額は、太陽光発電設備等設置費補助金の追加です。
繰入金、基金繰入金2,936万3,000円の増額は、財政調整基金繰入金でございます。これによりまして今補正の財源調整を行います。
諸収入、雑入3億5,000万円の増額は、プレミアム付商品券の販売に伴う販売収入の追加によるものでございます。
説明は以上でございます。
151: ◯議長(
山田喜弘君) これより質疑を許します。
〔挙手する者なし〕
152: ◯議長(
山田喜弘君) 質疑もないようですので、これにて質疑を終結します。
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議案第39号から議案第45号までについて(質疑・委員会付託)
153: ◯議長(
山田喜弘君) 日程第4、議案第39号から議案第45号までの7議案を一括議題とします。
これより質疑を行います。
初めに、議案第39号から議案第42号まで及び議案第44号並びに議案第45号の6議案については通告がありませんでした。
次に、議案第43号については通告がございましたが、通告者早退のため、質疑を行いません。
これにて質疑を終結します。
ただいま議題となっております議案第39号から議案第45号まで及び議案第50号につきましては、お手元に配付しました付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会へその審査を付託します。
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散会の宣告
154: ◯議長(
山田喜弘君) 以上で、本日の日程は終わりました。
お諮りします。委員会審査のため、明日から6月22日までの13日間を休会としたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
155: ◯議長(
山田喜弘君) 御異議がないものと認めます。よって、明日から6月22日までの13日間を休会とすることに決定しました。
本日はこれをもって散会します。
次は6月23日午前9時から会議を再開しますので、よろしくお願いします。
本日は、長時間にわたり誠にお疲れさまでございました。
散会 午後2時20分
前記のとおり会議の次第を記載し、その相違ないことを証するため、ここに署名する。
令和4年6月9日
可児市議会議長 山 田 喜 弘
署 名 議 員 奥 村 新 五
署 名 議 員 松 尾 和 樹
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